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海の科学者になるには古典的な学問を学びその分野から海の研究にアプローチしていくと本で読みました。高知コア研究所の方はどのようにして研究者になられたのですか。

りょうさん(高校2年生)からの質問

(回答:高知コア研究所 廣瀬)

質問ありがとう。高知コア研究所の人たちの顔を思い浮かべると、確かに皆さん古典的な学問を学び、その中で超得意になった学問分野を駆使して海の研究をしている人が多いです。

私は、小さい頃から自然の中で遊ぶのが大好きだったので大学で地質学を専攻しました。そんな中、大学3年生の時に阪神大震災が起こり、それがきっかけになって地震にも興味を持ちはじめました。大学院では、地質学の知識も活かせて地震の実態解明に迫ることができる岩石力学という学問を学び、その分野で理学博士の学位をとりました。研究職を探しているさなか、2007年に南海トラフ地震発生帯掘削計画という国際プロジェクトがはじまり、学んできたことが活かせると思い、その計画を主導しているJAMSTECにやってきました。大学で地質学を学んでいる時は、自分が将来、海や海洋底の研究に携わるとは思ってもみませんでした。

高知コア研究所には、化学、微生物、岩石・鉱物、宇宙など、学んできた学問(専門)が異なる研究者が集っています。JAMSTECは“海”の研究所ということで、液体の“水”を想像するかもしれません。しかし、“海”を深く理解するためには、“海”と地球や生命の関わり合いを探る必要があります。なので、様々な専門分野の研究者が集って力を合わせて研究を行っているのです。子供のときから海の研究者になる夢を持っていた人、別の分野で頑張った結果海にたどり着いた人、いろいろな人がいますが、皆さん得意分野で切磋琢磨し、高知コア研究所にやってきて海に関わる研究者になっています。

将来は海の科学者を目指しているのでしょうか?是非、興味のある学問分野を見つけて、まずはそのエキスパートになってください(自分はエキスパートだと思えれば、それでOK)。将来、JAMSTECで一緒に研究できることを楽しみにしています!

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