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人生で初めて韓国ドラマにハマった話

韓ドラと私

これまで韓国ドラマには何度もトライしてきました。
でもその度、なぜかハマれずに挫折、挫折。
皆が口を揃えて「面白い」と言う超有名タイトルのドラマも挫折し、
「見るのに向いていないのではないか」
「これで無理なら続く気がしない」
と思ったりもしました。

「そんなに嫌なら見なきゃいいじゃないか」と思う人もいるでしょう。
ですが、私は「嫌だけど見ている」人なのではありません。
韓ドラの「面白さ」を発見するのを諦めたくなかっただけでした。
自分が面白さを見つけられていないだけなのに、「興味がない」と切り捨てるのは違うし、もったいない。
たくさんの人が夢中になる韓ドラの「面白さ」を私も共有したいし、
その面白さの正体を、ずっと見つけたかったんです。

『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』

このドラマも元々見たいとは思っていました。
とはいえ、やはり1時間×16話を見始めるハードルは高く、どうしても先延ばしに。
ですが、私がよく聞いている佐久間宣行ANN0で、
去年面白かったコンテンツとしておすすめしていたのが大きく背中を押しました。
「佐久間さんが面白いと言ってんだから間違いないだろう」
やはり、間違いはありませんでした。

ソウルの大手法律事務所に就職した自閉症スペクトラムの女性新人弁護士ウ・ヨンウを描いている。健常者の同級生とは違うため、彼女のコミュニケーション方法は奇異に映り、ぎこちなく、ぶっきらぼうに見られる。しかし、事件を解決するたびに、その知性と写真的記憶力によって、彼女は弁護士としての実力をつけていく。

Wikipediaより

はじめは、「ああ、自閉症を扱ったドラマね」くらいにしか思っていませんでした。でもそんな浅はかなドラマなんかではなかった。
遺産相続、受験戦争、脱北者問題、都市開発問題。
公判の中で、韓国が抱える社会問題をしっかり描き、
「普通ではない」ヨンウが斬新な視点で切り込んでいく。
この「普通ではない」の意味は単に「障害がある」という点に尽きないのはドラマを見たらわかります。
他の人にはない想像力や柔軟性、斬新な考えをできる独創性を備えているウ・ヨンウ。
「自閉症の弁護士の話」というよりかは、
「降りかかる様々な障害に対して、ヨンウがどんな答えを導くか」
その過程を描いているドラマだったんだ、と見ている途中で気がつきました。
ヨンウが導いた答えに登場人物も、そして私たちも心を動かされていきます。
「次、ヨンウはどんな答えを見せてくれるのか」
それが楽しみでずっと見ていられました。
あとは単純だけど、ヨンウとジュノの恋路にもずっとキュンとしていました笑。

「障害は社会が与えているもの」

私の知り合いに障害者がいるのですが、その人がこんなことを言っていました。
「障害は障害者がもっているものではなく、社会が与えているもの」
その時は正直、ちゃんと理解できていませんでした。
でも今はなんとなくわかります。
「世話しないといけなくて大変ね」「あの子がいると足手まとい」
「可哀想だから付き合ってあげているのね」

言葉や固定観念、視線、その一つ一つが障害者たらしめてしまっている。
もちろん、私が障害者のことをわかっているなんて思いません。
ただ、障害者だからといって皆同じではない。
世の中の人間は皆、千差万別。
大切なのは、決めつけたりせず、お互いわかりあおうとすること。
そして大変そうだったら助け合うこと。
きれいごとだと誰かが笑うかもしれませんが、
このドラマに人間の普遍的で大切なものを教えてもらった気がします。

「興味ないもの」と切り捨てなくてよかった

あんなに見るのを渋っていたのに、ドラマの終盤は
「あと数話で終わってしまう」と、壮絶なロスに遭っていました。
このドラマのメッセージにも通じますが、やっぱり、
興味ない、つまらないかもと、切り捨てなくてよかった
どんなものにでも面白さや愛せるところがある。
「つまらない」と感じても、その愛おしさに誰かは気づいていて、
私はまだ知らないだけ。諦めてはもったいない。
これからもそう、信じていきます。


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