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胸鎖乳突筋の触診

前回、前々回は斜角筋の触診について整理していきました。触診のランドマークとして胸鎖乳突筋が出てきましたね。
正確な触診をするためにはランドマークが重要です。そのため、今回は胸鎖乳突筋の触診について整理していきましょう。

1 触れることの臨床意義

胸鎖乳突筋が片側のみ作用すると、頸部を同側側屈、対側回旋させます。両側同時に作用した場合、顎を上げ頭部を前方突出させます。
さらに、強い呼吸時には胸郭を持ち上げ、呼吸補助として作用します。つまり、斜角筋と同様に、胸鎖乳突筋が膨隆している場合は呼吸に注目しておきたいポイントです。
また、寝返りや起き上がりなどの頸部が回旋する初動でも働き、動作を行う上での重心移動や動作のきっかけとして作用します。

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(引用:visible body 2021)

2 特徴

特徴としては最も表層にある筋であり、目視で確認も可能です。
そのため、解剖のイメージがしっかりできていることで触診が容易となります。
起始:胸骨柄、鎖骨内側
停止:乳様突起、後頭骨の上項線

スクリーンショット 2021-08-16 6.25.29

(引用:visible body 2021)

このイメージができるためにも、骨の位置をイメージするために胸骨、乳様突起の触診がしっかりできるようになりましょう。

3 実際の触診方法

実際に触れていきましょう。
① 頸部を同側側屈、対側回旋に誘導
② ①の状態のまま、頭部を持ち上げてもらうと収縮が確認できる
③ 筋腹を確認し、胸骨頭、鎖骨頭まで触診していく

スクリーンショット 2021-08-16 6.34.16

4 まとめ

いかがだったでしょう?
何度も言いますが、触診を学ぶときには必ず解剖学のイメージもつけていきましょう。そのためには骨の触診が基礎になります。しっかりと骨の触診も一緒に練習していきましょう。
ぜひ、ご自身でも整理してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

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