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患者さんとの関わりで大切なこと

『歩けるようになりたい』
臨床で働いているとよく聞く主訴ですね。
でも、患者さんの状態を確認すると
・支持物なしで立位保持すらできない
・ステップも出ない
・排泄一部介助
と主訴と現状があまりにもかけ離れていることがあり、希望に添えないリハビリや助言をすることに悩んでいませんか?
本日はその状況を整理していき、関わり方のヒントをみつけていきましょう。

1. なぜ現状と希望がかけ離れてしまうのか?

中途障害の場合、昨日まで歩けていたのに急に歩けなくなる・・・という状況です。人間が誰しも昨日までできたことが急にできなくなれば不安にもなるし、すぐにその状況を打破したいはずです。
特に患者さんはリハビリの素人です。『歩けないなら、歩く練習をすればいい』と考えて当たり前です。
つまり、リハビリの順番もわからない、自分の現状も把握できない、歩くことにしか目が行かない。という状態なのです。

2.療法士はどのような対応をすればいいのか?

① リハビリの順番を確認

歩けないなら歩行訓練をすればいいのか?
それは違いますよね?まずはリハビリの専門家として歩行能力を獲得する順番を確認していきましょう。
脳卒中の資料になりますが歩行を獲得するために必要なリハビリの順番は以下の通りになっています。

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引用:老人のリハビリテーション第6版より

この表に合わせて患者さんが今どの状態にいるのか?を把握できていることが大切です。

② 現状と順番を患者さんに説明する

患者さんに現状を把握したらしっかりとご説明しましょう。
ポイントとして
・患者さんが希望している”歩く”という能力に必要な機能
・それに対しての患者さんの現状の能力
・現状としてまだ歩行訓練の段階にないこと
・今後、”歩く”ために必要な能力をリハビリで訓練していく
この4つに絞ってお話ししていきましょう。

3.まとめ

患者さの主訴と現状に差が大きい時には患者さんと一緒に現状と今後の方針を確認していくことが大切です。
それにより患者さんは安心感を得られることが多いです。
そのためには、患者さんの現状を把握するために療法士としてしっかりと専門性を磨いていきましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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