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膝関節の評価⑦

前回から脛骨大腿関節を安定させるためにどんな要素が必要か?を整理しています。前回は膝窩筋の機能について整理しました。膝窩筋は小さな筋ですが、屈曲時にも、伸展時にも働く重要な筋です。臨床では絶対評価をしたいですね。
臨床1年目の教科書
今回は脛骨大腿関節を安定させる3つの筋のうち半膜様筋について整理しましょう。


1 特徴

復習になりますが、膝関節の安定性は、しっかりした骨性適合ではなく、筋や靭帯、関節包、半月、体重による外力や物理的な閉じ込めによって得られます。特に後方関節包は、膝窩筋、腓腹筋、ハムストリングス、特に半膜様筋腱の延長線維によってさらに補強されています。
膝関節は過伸展を防ぐ骨性制御を欠くので、これらの筋群と後方関節包が膝の過伸展を制御しています。
つまり、臨床では
・膝窩筋
・腓腹筋
・半膜様筋

の3つの状態を確認することがポイントとなります。

引用: (c)teamLabBody

2 どう可動しているのか?

今回注目するのが、半膜様筋です。
半膜様筋の起始・停止を確認すると
【起始】坐骨結節
【停止】脛骨内側顆、斜膝窩靱帯
と書かれていることが多くあります。しかし、今回はさらに詳しくみていく必要があります。
半膜様筋の停止は5つあり、
・脛骨内側顆
・後内側関節包
・後斜靭帯
・斜膝窩靭帯
・膝窩筋

となっています。

(引用:プロメテウス 解剖学アトラス)

解剖学で位置関係を確認しても半膜様筋が膝関節の後方の安定性を担っていることが理解できます。
やはり評価することが重要です。

3 実際の評価方法

実際の評価方法として半膜様筋の停止部に押圧を加え、疼痛の有無を確認していきます。
方法として
①膝関節屈曲してもらい、膝窩の内側部の半腱様筋の腱を確認
②腱が確認できたら真下にある約2横指分の半膜様筋が確認できる
③腓腹筋内側頭との交差部も確認
④交差部を確認したら徐々に押圧を加え、痛みの有無を確認する

4 まとめ

筋の役割を確認した後は、必ず解剖学の参考書などで走行も確認しましょう。その筋が担当している役割の理解が深まります。
その役割を理解することで、評価を抽出することが可能となります。そのためにも一度機能解剖で整理していきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。最後まで読んでいただきありとうございました。

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