見出し画像

股関節の評価③

前回は股関節伸展のROM測定をした結果をどう考えるか?について整理しました。endfeelを感じ分けることで可動域制限の原因が、筋なのか?靭帯・関節包なのか?が整理されます。ROM測定を量的な評価ではなく質的評価としてしっかりと利用していきましょう。
前回の内容はこちらから
臨床1年目の教科書
今回は、伸展のROMを測定した結果を可動域制限が筋であった場合、次の評価にどう繋げていけばいいのか?を整理しましょう。


1 特徴

前回の復習になりますが筋性のend feelは徐々に硬くなります。

そして、上記の表にはありませんが股関節伸展の可動域制限となりやすいのが腸腰筋も注意ポイントです。
つまりendfeelが徐々に固くなる場合腸腰筋、大腿直筋の2つを疑いましょう。

2 どう可動しているのか?

大腿直筋、腸腰筋の大きな違いは2関節筋か?単関節筋か?です。
そのため、ROM測定した際に、膝関節の角度に注目しましょう。

大腿直筋は
【起始】下前腸骨棘、寛骨臼上縁
【停止】膝蓋骨底・両側縁、脛骨粗面
であり、2関節筋であるため、膝関節屈曲位にて股関節を伸展すると伸長されます。

一方で腸腰筋は
【起始】大腰筋:第12胸椎~第4(5)腰椎椎体、横突起、椎間円板
    腸骨筋:腸骨窩、仙骨翼
【停止】大腿骨小転子
であるため、膝関節伸展位にて股関節伸展することで最も伸長されます。

3 実際の評価方法

上記の内容を整理し、ROM測定をチャートにしてみました。

ROM測定した結果、股関節伸展の可動域制限あり

膝関節を屈曲位にて股関節伸展を測定

膝関節を伸展位にて股関節伸展を測定

・屈曲位にて制限がある場合は大腿直筋の不全が疑われる
・伸展位にて制限がある場合は腸腰筋の不全が疑われる

となります。

4 まとめ

ROM測定も、解剖学と一緒に考えることで質的評価の精度が向上します。
それぞれの筋はどのような特徴があるのか?を一度機能解剖をご自身でも確認することをお勧めします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。最後まで読んでいただきありとうございました。

------------------------------------------------

追伸:リハカレでは臨床教育機関として、臨床が充実して楽しくなるための様々な研修会を行なっています!現地開催以外にも「臨床お役立ちコラム」や、「時間と場所を選ばず勉強できるWebセミナー」なども充実させていますので、勉強したい方はHPをのぞいてみてください♪

セミナーの情報が漏れなくチェックできる
【リハカレメルマガ】
にご登録お願いします。
https://iairjapan.jp/rehacollege/mailmagazine

【リハビリテーションカレッジとは?】
https://iairjapan.jp/rehacollege/



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?