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OH!へんろ。親子の88か所巡り(84番札所): 南面山 屋島寺(香川県)

わたしが、子どもたちと決めた今回のお遍路ルールは一つだけ。納経所で御朱印をいただくのは子どもたちの役割ということ。ちゃんと挨拶をして、御朱印をお願いし、最後はしっかり御礼をする、です。

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今日の煩悩:

ダイバーシティという言葉を聞くようになりました。多様性という意味です。もともとは、生態学的多様性の意味合いで使われてきましたが、近年は人間の多様性という意味での使用が増えました。

生態学的な意味での多様性では、生活圏であるエコロジカル・ニッチをずらすことで、生物は資源の奪い合いを避けて共生共存をはかってきたわけですね。僕は日陰で生きるね。私は日向で生きるね。僕は養分を分けてもらいたいな、寄生させてよ。私は毒のあるユーカリの葉を食べるわ。

しかし、人間の多様性の場合についての議論は、その前提となる仮説がちょいと違います。「みんな同じものが欲しいんだから、その分け前は能力に応じてフェアな競争で決めましょう」という仮説です。

生物の多様性は「違うものを求めましょう」という法則がありましたが、人間は求めるものは「同じ」という前提を設けました。同じものとは何でしょうね。嫌な予感がしますが、「お金」「財産」「権力」「地位」とかでしょうね。いろんな属性の人間がいるけれどフェアな方法で資源を取り合いましょう。レッツ競争!というルールが採用されました。

本当に「フェア」な競争ならば百歩譲ってわかりますが、「誰かが考えたフェア」なルールに、初めから不利な条件にあった人も「フェア」な競争に「強制的」に参加させられたりもします。

子どもの頃に砂場でやった「棒倒し」ですね。砂山を作って、その頂上に枝を指します。そして、参加者は棒を倒さないように両手で砂を自分の陣地に持っていきます。

皆が欲しがるものを「砂」に見立てると、その配分は砂を取る順番を決めるルールのフェアネスと、個人の能力によって決まるわけです。日本の法律や規則にも明記されています。「・・・・その能力に応じて」と。

グローバリズムというのは、グローバル化を「特定の人たちのルール」をフェアなものとして地球上に広げたいというイズムが推し進めているわけです。同じルールが地球上に適用できれば、棒倒しの順番が早く、分け前を多くとる能力がある人が地球上のお金や財産を確保しやすくなります。

実際、世界の富豪たちの資産を見てみるとわかりますね。よく聞くグローバル企業の創業者たち数人で、アフリカ全体よりも多くの資産を持っていたりします。

本当は、みんながみんな、地位や財産や権力が欲しいわけではないのですが、「皆が欲しいものでしょ」という前提を置いてしまうと、本当に力を持ってしまうのです。

欲しがるものをずらすことがうまくできると良いのですが、それもまた難しいことがありますね。

本当はそこまで欲しくないと思っていても、それを欲望している人の中に、どう考えてもマズイ人がいると、それは自由にさせてはいかんなと(心ある人は)思うでしょう。会社の中でもあの人が権力を持ってしまうと、困る人たちが大勢出ることが分かっている場合など、「すんません、担がれてもらえませんか?」と心があって能力がある人を担ぎ出さなくてはならなくなる。

お金ではないことに、力を持たせなくてはいかんのだけれど、どうしたら良いですかね。時間銀行みたいな取組でしょうか。

もうしばらく考えていきたいです。令和狸合戦ぽんぽこ。般若心経。

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御詠歌:

 梓弓屋島の宮に詣でつつ 祈りをかけて勇む武夫

本尊:

十一面千手観世音菩薩

創建:

天平勝宝年間(749〜756)

真言:

おん ばさら たらま きりく

歴史:

縁起によれば、屋島寺は鑑真和上によって開創されたそうです。朝廷からの要請で日本に旅立った唐の鑑真和上は暴風や難破で失明、天平勝宝5年(753)、鹿児島に漂着しました。翌年、船で東大寺に向かう途中、屋島の山頂に見た瑞光に感得されました。そして、屋島に普賢堂を建て、普賢菩薩像を安置し、経典を納めて創建されたそうです。後に和上の弟子である恵雲律師が堂塔を建立して精舎を構え、屋島寺の初代住職になったとのことです。弘仁6年(815)に、弘法大師は嵯峨天皇(在位809〜23)の勅願を受けて屋島寺を訪ね、十一面千手観音像を彫造し、本尊として安置しました。

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所在地:

香川県高松市屋島東町1808

駐車場:

あり(無料)

ぽんぽこ狸:

スタジオジブリ高畑勲監督のアニメ「平成狸合戦ぽんぽこ」に登場する四国の狸はこちらの狸だそうです。このページトップの絵を拡大してみると、屋島の狸が分かりますよ。

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