居酒屋韓国 007 -そろそろお酒の話でも マッコリ編-
【これは『居酒屋韓国』というエッセイ集の一つの記事になります。韓国で韓国人の友人たちとの交流を通して経験したことや知ったこと、韓国語についてなど色々と書き綴っています。】
私が書いているこのエッセイがどうして『居酒屋韓国』というタイトルかというと、私が韓国に友だちと会いに、お酒を飲みながら楽しく過ごすために行くので、私にとって韓国は居酒屋のような場所だなと思ったからです。しかし、タイトルが居酒屋韓国なのにここまで、お酒の話を書いていませんでした。「そろそろお酒の話も書かなくちゃ」と思い、まずはこのお酒から紹介していこうと思います。韓国のお酒と言えばマッコリ（막걸리）。今回はマッコリを紹介させていただきます。
マッコリは、お米を主原料とした韓国伝統のお酒の一つで、アルコール発酵飲料です。アルコール度数は、一般的に6〜8％ぐらいになります。濁り酒と表現されるように白く濁った見た目で、乳酸発酵で作られるので、お米の甘さだけではなく酸味も感じる事ができ、炭酸発泡（微炭酸）も味わうことができます。これがマッコリの概要になります。
マッコリをより理解しようとするなら、そうですね、日本で言うところの日本酒や焼酎と考えると分かりやすいかもしれません。日本でも各地に酒蔵があり、その土地その土地の日本酒や焼酎を造っています。それはマッコリも同じで韓国の各地方でそれぞれのマッコリを造っています。ですからいろいろな種類のマッコリがあり、専門店に行くと本当に多くのマッコリを楽しむことができます。そのうちの一部、私が飲んだことのあるマッコリの写真を幾つか紹介させていただきますね。
これでほんの一部です。韓国にはもっと多くのマッコリがあります。ぜひ、興味がある方は飲み比べをしてみてほしいです。ただ……マッコリは人によっては頭痛がしてしまったり、二日酔いになりやすいお酒として有名で、それが理由で飲まない人が多いお酒でもあります。ですから、まだ飲んだことがない方の場合、ちょっと試してみて、翌日がしんどくないのか確認してから、たくさん飲むようにした方が無難かもしれません。
ちなみに、この二日酔いの原因と言われているのが夾雑物（きょうざつぶつ）と言われる物質です。醸造酒の製造過程で、どうしても出てしまうアミノ酸類、アルデヒド類などのことです。もちろん、これらはマッコリにも含まれて、これらがマッコリを飲んだ後に起きる二日酔いや頭痛の原因だと言われています。しかし、この夾雑物（韓国語では、협잡물とか불순물）が入っていない（少ない）マッコリもあり、確かに飲んでみると二日酔いになりやすいマッコリよりもかなり楽に飲むことができます。
また、人によっては（韓国の方）安酒のイメージがあり、そのせいであまり好きではない方もいらっしゃるようです。日本酒や焼酎でも、ものによってはそういうイメージがあるものがあるので、理解できるところですね。
ところで、マッコリと言えばこれという料理があるのを皆さんはご存じでしょうか。それはチヂミです。チヂミにはマッコリ。これが韓国の伝統のようです。そしてこのチヂミ、雨の日に食べる料理（食べたくなる料理？）というのを知っていますか。どうしてかというと、チヂミは元々、焼くのではなく油を厚めにひいて揚げ焼きにする料理らしいのですが、その油で揚げ焼きにしている時の音が雨音に似ているからだそうです。ですから、雨の日はチヂミとマッコリというのが韓国の伝統的なスタイルらしいです。ちなみに、そのチヂミを作る時の音に興味がある方は、ぜひ各地の市場にぜひ行ってみて下さい。市場の中にあるチヂミの屋台では、その音が聞くことができます。そして、ぜひチヂミとマッコリの組み合わせを楽しんでいただけたらと思います。
最後に、韓国からこのマッコリをお土産に日本に持って帰ってきたい方もいらっしゃると思いますが、いくつか注意点があるのでお伝えしておきますね。まず、お酒は関税が掛かるものなので、税金が課せられない量を持ち帰ってくるようにしてください。次に、マッコリは生ものなので賞味期限が短いので帰ってきたらできるだけ早く飲むようにしてください。そして最後に、マッコリ持ち帰ってくる途中で時々漏れることがあります。ですから、必ずビニール袋などを二重や三重にしてスーツケースの中でマッコリが色々なものに付いてしまわないようにしてください。運良い方は漏れた経験がないでしょうが、そんなに珍しいことではないので必ず漏れた時の対策を。そこまで多くの量が漏れるわけではないので、飲むには問題はないです。
美味しいお酒なので、ぜひ二日酔いにならない程度に韓国料理と合わせてぜひ楽しんでください。
追記、最近の私のお薦めは「ホランイ：호랑이」（虎という意味）マッコリです。先ほど紹介した写真の中になくてごめんなさい。食堂などで見かけるのでぜひ飲んでみてください。それから、マッコリに興味がある方のために参考になるサイトも紹介しておきます。
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