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    韓国語のローマ字表記法 ʻAdkuwkaw について

    本稿で解説する ʻAdkuwkaw は ʻEdkŭka の新バージョンです。 ʻEdkŭka について詳しくは以下の記事をご覧ください。 ʻAdkuwkaw ってなに?韓国語の現代ソウル方言を表記するためのローマ字システムです。独自の音韻分析に基づいており、子音字をわずか10文字しか用いないのが特徴です。母音字も含めると、大文字と小文字を区別しない場合、以下の10子音字、さらに、主母音用の文字として2文字、グライドを表す4文字の計16文字を使います。 子音字:p, b, 

      • 韓国語歌詞のローマ字化:NewJeans – Attention

        You and me day babi poici ʻatcabuz cʻawtapua kagʻai takaka You see You see, ey, ey, ey, ey One, two, three iogkika saygkiawzʻi ibi adud day duwtci kokayzuz tozziaw cʻawtcawdgi iawki You see iawki poidi Looking for Attention dawiakaysʻaw ʻ

        • ʻEdkŭka の初心者向けガイド

          内輪で使うために作ったスライドを共有します。 ʻEdkŭka については以下の記事でも解説しています。 https://note.com/j9a/n/n994d1097c79f 

          • 東京方言の「昨日類」(アクセントと音節の相互作用)

            この記事では、東京方言のアクセントを理解するために重要な「昨日類」と呼ばれる語群について説明します。「昨日類」という便利な名称はわっしーさんが付けてくれました。 本記事を読み進めていただく前に、前提として、東京方言アクセントの基本的な仕組みについて説明した次の記事をご覧ください。通説とは異なる分析であり、本記事の前提となるものなので、すでに詳しい方もご一読ください。 本文に入れることができなかったややこしい話は「補遺」として最後にまとめてあります。 「昨日」のピッチ形の

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          • 東京方言の音韻論
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            日本語のトーン表記法を紹介します(関西方言編)

            この記事では、関西方言のトーン表記の方法を紹介します。まず現在一般的に通用している説を紹介し、次に私の説を紹介します。この記事で紹介する私の説は、私が考案し今でも改訂作業を続けている、関西方言専用のローマ字表記法「関西ローマ字」で採用されているものです。 関西ローマ字については以下のページをご覧いただくか、私( twitter.com/awesomenewways または maroon_02_flory@icloud.com )にお問合せください。 この記事ではおもに京都

            「神奈川県三浦市方言のア]カトンボについて」のふりかえりと質疑応答の補足

            先日の日本語学会(学生セッション)で、表題の発表をさせていただきました。 質疑応答では多数の質問をいただき、その場でできる限りの回答をしたつもりですが、緊張の中、限られた時間で慌てて返事をしていたということもあり、改めてかきなおした方が良いこともあると思い、いただいた質問の一部と、それに対する回答を書いてみようと思います。 なお、いただいた質問を正確に再現できているかは分かりません。また、すべての質問を取り上げることもできません。発表そのものも含め、説明が不十分だった部分

            日本語のトーン表記の方法を紹介します

            この記事では、日本語のトーン表記の方法を紹介します。まず現在一般的に通用している説を紹介し、次に私が支持している比較的新しい説を紹介します。 記事内で単に「日本語」という場合、少なくとも終戦以降、現在に至るまで東京都(伝統的には23区内)を中心に使われているもののうち、比較的規範的または標準的とされる言語変種で、言語学では「東京方言」、または首都圏の伝統的な方言の違いが目立たなくなり共通化が進んだことに着目して「首都圏方言」と呼ばれているものを指します。ただし、地域を問わず

            韓国語では小さい「ッ」の後には激音か濃音しか立たない

            この記事は以下の記事で紹介した韓国語ローマ字表記法『 ʻEdkŭka 』の解説です。 小さい「ッ」の後には激音か濃音しか立たないここでいう小さい「ッ」とは、韓国語における以下の三種の音です: [p, t, k] 辞典などで使われるハングルの発音表記では: [ㅂ, ㄷ, ㄱ] 韓国語では、これらの3つの音のどれかが現れると、後続する子音が必ず激音か濃音になります。 濃音と激音は、それぞれ以下の文字で表される音です: 激音:ㅍ, ㅊ, ㅌ, ㅋ, (ㅆ) 濃音:ㅃ

            韓国語をローマ字表記するための新しい方法『ʻEdkŭka』

            以前の記事で、韓国語の伝統的な表記法は発音以外の情報を含んでいるため、発音だけを表記することにすれば文字を大幅に少なくすることができる、ということを書きました。 リンク先の記事における私の主張は、言語学的に分析すれば、韓国語には子音が10種類、母音が4種類、グライド(半母音)が2種類あり、グライドのうちの1種類は条件によって子音のように働く、というものです。 この分析を採用すると、韓国語のローマ字表記もそれなりに文字数を減らすことができますが、実際にそのように文字数を減ら

            「神奈川県三浦市方言のア]カトンボについて」を公開しました

            ResearchGate に表題のファイルをアップロードしました。以下のリンクからダウンロードできます。 https://www.researchgate.net/publication/353614172_shennaichuanxiansanpushifangyannoakatonbonitsuite 内容は、神奈川県の方言を研究されている坂本薫氏に提供いただいた音声データをもとに、過去に報告されたことがない、ア]カトンボをはじめとする4語(ア]カトンボ、ウ]ミボーズ

            「4つの素性と16の分節: 韓国語のミニマルな音韻目録」を公開しました

            ResearchGate に「4つの素性と16の分節: 韓国語のミニマルな音韻目録」と題した文章をアップロードしました。以下のリンクからアクセスできます。 https://www.researchgate.net/publication/353345228_4tsunosuxingto16nofenjie-hanguoyunominimarunayinyunmulu 内容は、韓国語(朝鮮語ソウル方言)の音韻目録を整理して、従来19あるとされた韓国語の子音目録を、まず10個

            「京都方言のアクセントと動詞の屈折」を公開しました

            ResearchGate に「京都方言のアクセントと動詞の屈折」と題した文章をアップロードしました。以下のリンクからアクセスできます。 https://www.researchgate.net/publication/352990804_jingdoufangyannoakusentotodongcinoquzhe 内容は、ウェブサイト『京言葉』に掲載されている伝統的な京都方言の動詞の活用体系の一部を、関西ローマ字で採用している曲線声調理論に基づいて整理しなおしたものです