スランプになったら、覚えておきたいこと。
アイディアビジネスに取り組んでいると
ある日突然、いい案ができなくなります。
打ち合わせにいっても、周りのクリエイターは
面白いアイディアをどんどん出すのに、
自分のアイディアは平凡でつまらない。
野球でいえば、急に打てなくなるホームランバッターの
ように「スランプだ」などと言いますが、
果たしてその正体は、何なのでしょうか。
1 なぜ、アイディアが突然、出なくなるのか?
アイディアが出なくなる原因で最も多いのは
自信喪失、ということではないでしょうか。
自分の考えているアイディアは何も変わっていなくても
仕事で一緒に組むクリエイターやチームのメンバーに
新戦力が加わった時などに、起こります。
とりわけ自信があればあるほど、自信喪失の深さも
大きいため「こんなはずじゃない」と焦ってしまい
スランプに陥ってしまうのではないでしょうか。
では、その時に、どうすればいいのか?
2 スランプになる原因は、自分の中にもある。
スランプになる原因は、自分より優秀なクリエイターの存在による
心理的な壁だけではありません。
そもそも、自分が出しているアイディアそのものも
あまりいいものでない可能性もあります。
コピーライターに限らず、クリエイターの修業時代には、
自分の型が定まっていません。
そのため、仕事のたびにさまざまな方法をトライする
わけですが、そのうちなんとなく「わかってくる」時がきます。
打ち合わせでもアイディアを褒められる。
仕事の成果にもつながっていく。
その時に勝ち得た「パターン」のようなものが
クリエイターの中に刻み込まれるのです。
人間の脳は、楽をしたがるものです。
一度、成功できる「パターン」を覚えてしまうと
脳は知らず知らず、その「パターン」を繰り返すようになります。
最初は、通用していた「パターン」も、いつも通用する
わけでもありません。
商品によっては使えなかったり、時間とともに古びてくる
可能性もあります。
ある日、自分では黄金のパターンと思っていたものが
スタッフの皆の目に「平凡」に見えてしまうことは、
容易に想像がつきます。
こうして、「スランプ」が発生するのではないか、と
僕は自分の経験にも照らしてみると、そう思えてくるのです。
3 スランプは、悪いものじゃない。
スランプは、誰にも平等にやってきます。
乗り越えられる人もいれば、そのまま悩み続ける人もいます。
しかし確実にいえるのは、スランプを乗り越えると
そこには別世界が広がっていることです。
「なぜ、あんなに悩んでいたのだろう」
「なあんだ、こんなことだったのか」
少し前の悩みが嘘のように、面白いアイディアが
どんどん考えられるようになります。
スランプを乗り越えるには、自分で新しい考え、方法を
生み出していくしかありません。
苦しい時ほど、たくさん考え、たくさん悩み、
その過程の中で、新しいアイディアの萌芽が成長して
いくのです。
自分がどうやってスランプを克服したのか、
今ではあまり覚えていませんが、かなり悩んだことは
覚えています。
クリエイティブ に限らないと思いますが、
もがいたり、悩んだりする時期が多いほうが
その後の成長も大きいのではないかと思います。
スランプは、成長の糧、ということなのでしょう。
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