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”遊び”から考える幸福度の話

「かくれんぼ」

昔は鬼が「いーち」「にーい」「さーん」
って数えて「もーいーかい?」とか言ってた気がします。

だけどスマホのタイマーを使っていた。
お盆休みの実家でそんな場面を見ました。
変わったなぁ。時代とともに遊びのルールも変わっていくのか。

昔は小学生の遊びといったら、外で野球やったりサッカーをやったり鬼ごっこしたりする遊びが当たり前でした。

たまに、友だちの家に上がりテレビゲームを一緒に楽しむくらいだったと思います。

それが現代では、ほぼ携帯用ゲーム機で遊んだり、スマホのゲームをして遊ぶことが圧倒的に増えています。

遊びとは「子どもの頃にするもの」というイメージが強いが、スマホやゲーム機の普及によって今は「大人だって遊ぶ」というイメージが強くなている気がします。


▽日本の幸福度

ちょっと話は変わって「幸福度」の話。
日本の幸福度ランキング2021年は世界56位で、主要先進国の中で最下位です。

しかし、1人あたりの国内総生産(GDP)の数値でみれば、日本の順位は決して低くはなく、経済は発達しており、住む場所や食べる物などに困ることは昔に比べてなくなっているように思えます。
社会保障制度だって充実している方だと思います。
さらに寿命の長さは、世界でも上位だし、海外と比較して「日本は治安が良く暮らしやすい」と感じる人が多いと思います。

では、なぜ日本の幸福度は低いのでしょうか?

色々調べると、その理由は6項目の中で「人生の選択自由度」「他者への寛容さ」が低いためと言われています。
「自分で選んでやりたい事をやる」と「他者への優しさ」が満たされていないということです。

子どもでも親の教育方針や貧困の問題などで、他者との格差を感じて生きいる人は多いと思います。

▽日本の労働環境

同時に、日本の労働環境が大きく影響しているようにも感じます。
企業組織の中で、自分のやりたい事を自分で選択してやれるのは一部だけの人間です。
だいたいは「やらなきゃ仕事」または上司の指示のもと「やらされ仕事」で1日を終えていると思います。

また、この競争社会や効率化を求められる社会の中では、ノルマや高い目標数字を課せられ、自分の心に余裕がなくなり、他者への寛容さが失われていきます。同じ会社の中ですら競争が起きたりします。
そんな多くの働く日本人は仕事は戦であり、「仕事=遊びじゃない」と考える人が多く、ちょっとのサボりすら許されない、そんな気がします(戦は言い過ぎかもしれませんが笑)

昔は24時間戦えますか?というCMがあったくらいだし。
(こんな記事も書いてました)

そのように欧米諸国と比較して、「日本人は働きすぎ」という印象があると思います。

多くの日本人にとって仕事は遊びではないので、大人になると”働く時間”が急激に増え、”遊ぶ時間”が急激に減ってしまうとの言えるでしょう。
その為、心の豊さが失われてしまっているような気がします。

しかし、冒頭に書いたように、”大人だってゲームで遊んでいる”のに心の豊さが補えていないのは何故なのだろうか。

▽”群れる”と”自然”の遊びが減っている

スマホゲームなどは大体”一人””室内”で楽しんでいるのではないでしょうか?もしかしたらオンラインで繋がっている感覚はあるかもしれませんが、現実世界では孤独です。
しかし、昔の子どもの遊びは”大勢””外(自然の中)”で群がって遊んでいたものです。

”リアルな人の繋がり””自然の中で遊び”では、人の繋がりと自然からエネルギーを得られていたのは幸福度に大きく影響をしていきそうです。

(セロトニン、オキシトシンによる幸福の記事は下記です)

遊びに、”群がって自然の中で遊ぶ”が無くなっているために幸福度が高まらないのです。
きっとゲームの中で得られるのは「ドーパミン的幸福」です。
ドーパミン的幸福はすぐに消え、依存に変わったりもします。

そんなゲーム中心の遊びになっている子どもの幸福は何で補っているのでしょうか。

▽ストレス社会?競争社会?便利な世の中?だからこそ流行る”キャンプ”

近年、注目を浴びている遊び「キャンプ」
なぜ、キャンプに人々は興味を持ち、のめり込んでいくのでしょうか?
(ちなみに私もキャンプが大好きです)

私はここでも今の日本の労働環境が関係しているように思います。
先にも言ったように、今はストレス社会と言われていたり、物が溢れているので競争社会になっています。
その為に、社内ですら競争が起きたり、効率化を求められたりしていると思います。
あらゆるモノが機械化され、パソコンやスマホが普及し、AIが仕事場に入ってきたりして、コミュニケーションも簡略化したのか?逆に高度なものに変わったのか?よくわからなくなってしまっている気がします。

そんな中、キャンプが大流行しているのは、急激な時間の流れから解放され、疲れ切ってしまう今の社会から現実逃避したい人がたくさんいるせいではないでしょうか。

キャンプは自然の中で”不便を楽しむモノ”です。

便利な世の中の真逆をいき、のんびりとした時間の流れの中で、
私も含め多くの人は焚き火や自然からの癒しの虜になっているのです。

きっと、キャンプはこの時代で働きすぎている労働者の幸福度を高めるための最良の遊びだったのだと思います。


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