114 アメリカの大学入試で最重要案件は、高校の成績。
GPAを最後まで上げていく。
少しずつ出願のための作業をしながら、娘はGPAも最大限上げていく努力をしていました。
GPA(Grade Point Average)とは、成績を点数化したもので、最高が4.0。
日本の5段階評価の場合は、変換して算出します。
優秀な高校生はだいたい4.0に近い、つまりオール5に近い成績なので、レベルの高い大学に出願するなら、そのくらいの成績を取らないといけません。
勉強は得意でも体育や美術が苦手とか、誰でも不得意な教科はあると思うので、なかなかこの4.0に近い成績を取るのって難しいですよね。
だからこそ、SATなどの標準テストより、この普段の成績を上げることが重要になってくるんです。
しかも、審査されるのは高校3年間の成績。
後半に向かって成績が上がっているほど、努力する生徒だっていう好印象になるそうです。
だから、出願して終わりではなくて、高校3年生の最後まで成績を上げ続ける努力をしないといけない。
そこまでちゃんとチェックされるらしいのです。
独自の評価基準に救われて。
娘の学校はテストがなく、中学2年生まで成績評価もないんですが、中3以降からは高校(他校を受験する場合)や大学の求めに従って、しかたなく成績がつけられます。
それも、普通の日本の学校とは違う独自の評価基準だったので、すごく救われることになりました。
なにしろ、娘は文字を読むことが苦手。
普通の学校だったら授業についていけず、テストもできず、成績なんてボロボロだったでしょう。
それがこの学校では、こんな観点を基準に評価されていたんです。
この学校は社会に出てそのまま役立つ力を身につけることを信条としていて、それも職業訓練的なことじゃありません。
この5つが社会人として、人として、とても大事な柱になるということで、これらの力をつけるための授業が行われています。
そこで、成績の評価というのは、これらが開始期・形成期・成熟期・熟達期・独立期のどの段階にあるかというもの。
定期テストみたいなものはないので、普段の授業の中でこれらが見られます。
授業では問題を解くだけでなく、アメリカの大学のようにレポートやプレゼンテーション、ディスカッション、プロジェクトなど。
それらを通じて、この5つの観点で評価されるというわけです。
普通は①のみ基準になるところが、こうした評価基準のおかげで、娘はそれなりの成績を取ることができていました。
ただ、それでもレベル5〜4の大学に出願できるほどの成績にはなかなか届かない。
それは、ある部分でとても評価が低い、苦手なことがあったからです。
(次回に続く)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?