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「電車のカタコト」 広島の町で出会った懐かしい京都市電
私が子供の頃、京都の町じゅうに市電が、カタコトカタコトとのどかな音を響かせて走っていました。
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しかし、自動車が増えるにしたがって、のんびり走る市電は次第に邪魔モノ扱いになっていきました。
そして、私が小学校の高学年になる頃に、とうとう市電は京都から姿を消してしまいました。
数十年後、仕事で訪れた広島の町で懐かしい音が。
カタコト、カタコト……。
音がするほうを振り返ると、懐かしい京都市電が、あの頃と変わらぬ姿のまま大通りを走り抜けていきました。
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その時の感動をもとに書いた、ちょっとノスタルジックで、ちょっと不思議なファンタジーです。
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文と絵 隅垣 健
(京都新聞出版センター, 2018年)
広島の市街を走る広島電鉄には、京都市電のほか、大阪や神戸、北九州などの懐かしい車両が、古い塗装のデザインそのままに走っています。
それぞれの町で育った中年以上の方々にとっては感動の再会になることでしょうね。
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ちなみに松山市街を走る伊予鉄にも京都市電から移籍した車両が使われています(こちらは塗装は伊予鉄仕様に変更されていますが)。
昨年の夏にも広島を訪れ、京都市電の車両に乗ってきました。
宇品港と広島駅の間を往復しましたが、全然飽きない。いつまでも、そのまま乗っていたい気分でした。
きっと、うっとりした表情で乗っていたから、周りのお客さんは気持ち悪かったかもしれませんね。
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