【求人コラム】ゲームプログラマーになろう【前編】
練馬の小さなゲーム開発会社『イクシール』では、現在、ゲームプログラマーを募集中です。
ゲームプログラマーのことって、皆さんご存知ですか?
「具体的に、どんな仕事をするの?」
「どんなスキルや能力が必要なの?」
「どういう応募作品を用意すればいいの?」
と、応募にあたって気になるアレコレや、そもそもゲームプログラマーって何なの??という質問を、実際にイクシールで働くゲームプログラマー2名にインタビュー形式で質問してみました。(「前編」「後編」の二回に分けての掲載になります。)
インタビューを受けてくれたゲームプログラマーは、開発部長も務めるベテランプログラマーのJARONさんと、若きエースプログラマーの炒飯さんの二名になります。
【質問①】ゲームプログラマーって何をするの?
――それでは、ゲームプログラマーの皆さま、本日はよろしくお願いします。
ゲームプログラマー一同:
はい、よろしくお願いします。
――では、まず最初に、イクシールという会社での『ゲームプログラマーの仕事』とは、どのような仕事を指すのかを教えてもらえますか?
会社によって、プログラマーの仕事の範疇って違うと思うんですよね。
JARONさん:
主に小中規模のゲームのメインプログラムを指します。
それこそ、ゼロからリリースまでを担当してもらいます。
炒飯さん:
はい、部分的に作るのではなく、仕様書をもとにゼロからですね。
立ち上げぐらいから最後のバイナリ提出までを担当できる仕事です。
――Web記事等でプログラマーの仕事を見ていると、規模の大きな運営もののゲームに対して、ゼロからではなく、部分的な関わり方が多いような声を見かけます。
JARONさん:
規模が大きなプロジェクトになってくると、まあ、さすがに一からは作れないですが、イクシールは少人数体制である以上、開発ハードから触ることになります。
メインプログラマーが作ったシステム上で作るだけでなく、新しいハードの仕事をする時は、ターゲットマシンを渡されて、ドキュメントを直に読んで直に触る。
…というか、正確には、少人数なのでやらざるを得ない。
それを楽しいと思えるならいいけど、まあ、大変なことは大変だね(笑)
【質問②】少人数体制にある魅力って?
――良くも悪くも『少人数体制』というところに、イクシールという会社でゲームプログラマーを仕事にする魅力があるように感じたのですが、その魅力って具体的に何だと思いますか?
JARONさん:
仕事なので、ゲーム内容を自由に作ったり、好きなジャンルばかり作るのは、なかなか難しいですが、ゲーム開発の中核を担えるのは大きな魅力だと思います。
ゲームを作りたいプログラマーにとっては、魅力的に映るのではないかな、と。
炒飯さん:
新人でも、比較的大きな範囲を担当できるように思いますね。
――たしかに、炒飯さんの初年度から活躍の噂は耳にしていました。
ちなみに、入社してからプロジェクト配属までの流れって、どのような感じになりますか?
JARONさん:
まずは研修です。
研修を終えた後に、その時に社内で走っているプロジェクトのバグチェックや情報集計。スクリプト打ちを手伝ってもらったりすることもあります。
散漫的に色々と手伝ってもらったあと、サブプログラマーとしてプロジェクトにアサインされます。
炒飯さん:
自分も、『ナイトメアランド』というスマートフォン向けゲームのスクリプト打ちから、プロジェクトに配属されました。
――ゲームプログラマーの研修って、どんなことをするんですか?
JARONさん:
主力となっている開発環境を使って、小さなミニゲームを1~2本作ってもらうことになりますが、まあ、その時の状況や本人の能力によっても変わるので、様々ですね。
炒飯さん:
Unityや、イクシール独自のIXライブラリを使って移植作業をしたりもありましたね。
【質問③】具体的な仕事内容は?
――イクシールのゲームプログラマーって、具体的には、どのような仕事が多いのでしょうか?
JARONさん:
ゲームプログラムだけでなく、システム設計もあるし、ゲーム開発のためのツールを作ることもあります。
少人数体制だから、仕様面を自分で考えることもあるし、デザイナーさんとリソースの扱いをどうするかという相談をしたり、場合によっては、プログラマー側で決めて指示することもあります。
本当に、多岐に渡ります。
炒飯さん:
主にUnityを使うことが多いんですが、イクシールはドット絵の得意な会社でもあるので、自ずと2Dメインの仕事が多くなっているように思います。
以前は、RPGツクールも触ったりしましたけど、今はUnity。
2Dメインですが、最近だと3DやVRもやってますね。
――VRは大変そうですが、開発は楽しそうにも見えますね。
そういえば、東京ゲームショウで、ゲーム系専門学校の学生作品を見ていると、VR作品がかなり増えているように思うのですが、就職活動の為の作品として、VR作品って実際にはどうなんですか?
JARONさん:
VRゲームを作れているという時点で、3Dのゲームを作れているということ。3Dゲームの知識があるということになります。
今の時代、Unityが大半のことはやってくれるけどね。
「VRゲームを作りました」という実績は、良いと思います。担当したのが、表層部分だけとかじゃなければ、ですが。
【質問④】ゲーム開発で大切なことって?
――プログラマーとして、ゲーム開発で大切に考えていることはありますか?
JARONさん:
プログラマーなので、デザイナーさんの担当するビジュアル面については手が出せないんですけど、『操作性』と『動き』については、プログラマーが握っていると思っています。
そこを、ユーザーフレンドリーで考えるのが大切です。
プログラマーが楽になるように作ってしまうと、やっぱりユーザーフレンドリーな作りにはならないんですよね。
『操作性』と『動き』って、ハッキリとした正解があるわけではなくて、そこの匙加減については、プログラマーの感性で作ることになり、そのまま納品まで進んでしまうので、担当したプログラマーが責任を握っている部分になります。
炒飯さん:
そうですね、同じくユーザー目線を大切にしています。
例えば、ゲーム画面を見た時に、「このボタンは、こう動くだろう」とか、ユーザー目線でどう感じるのか、そこを常に考えて作るようにしています。
JARONさん:
大きな会社なら、ゲームをチェックしてユーザー目線で指摘をしてくれる人もいるかもしれないのですが、イクシールは小さな会社なので、プログラマーが自分で何とかしないといけないわけです。
ゲームプログラマーが、そのゲームの最後を背負う責任者となるわけですが、そこを面白いと感じるか大変と感じるか…。
そこは本当に人それぞれですね。
【質問⑤】必要な勉強って?
――ゲームプログラマーになるには、どのような勉強をしておくと良いですか?
JARONさん:
ゲームって、順不同というか、同時にたくさんのことが起きるのがゲームなんですね。
例えば、1フレームの間に、エフェクトが表示されたり、キャラが動いたり、アイテムを手に入れたり、UIの表示が切り替わったり、内部値が変動したり、下画面でパズルが動いていたり、電源が落ちたり(笑)
確率では想定しきれないような、特殊なコーディングが必要になるので、それに対応できるような勉強が必要です。
例えば、銀行のATMの通帳記入のように、操作手順や遷移が決まっているわけではないんです。
炒飯さん:
『数学』『英語』『物理』と基本になる三科目を勉強しておくといいと思います。
まあ、数学はUnityが、ある程度カバーしてくれるんですけど、ドキュメントは英語が多いので。海外のフォーラムのほうが、活発で情報が多いんですよね。
変数名やクラス名にも、英語の知識が必要になります。
英語も、google翻訳等、最近はツールがフォローしてくれますけど、やっぱり基礎は大事だと思います。
――勉強…となると、ゲームプログラマーって、学生のうちから目指さないとなかなか厳しかったりしますか?
JARONさん:
年齢は関係ないかな。学問なので。
ただ、NO知識で、いきなりゲームプログラマーに応募するのは、さすがに厳しいです。
――勉強以外にも、「これやっておくといいよ」というような経験とか、身に付けておくと便利な技術や知識ってありますか?
例えば、世界一周旅行しておくとか、デザイナーだったら大自然のリアルな美しさをたくさん見ておくとか。プログラマーの場合って何でしょう?
炒飯さん:
やっぱりゲームをたくさんやってる経験って大事だと思います。
開発で、『〇〇のゲームみたいな感じで』とか、他のゲームが共通言語になったりしますので。
JARONさん:
操作感とか、動きの感触・雰囲気は、やっぱりたくさんのゲームを遊んで、自分の中にその感覚を持っておかないといけないと思います。
遊んでいないゲームを例にされた時、そのゲームでの感覚って絶対にわからないので。
ゲームをとにかく遊んで、『感覚』を知っておくことが大切です。
炒飯さん:
あ、検索スキルも大事です。
情報収集力がとにかく必要になりますので。
JARONさん:
はい、検索スキルね(笑)
たしかに必要。
あと、映画とかエンタメ系…、漫画とかアニメとかも色々見ておくにこしたことはないです。
ゲームとの関わりが深いものなので。
実際、週刊少年ジャンプも毎週欠かさず買って読んでるし。
炒飯さん:
インディーズゲーム開発のような、リアルイベントへの参加もいいかもしれません。プログラマーとの交流にも繋がりますので。
――ありがとうございます。
では小休止を挟んで、後程また続きを行いたいと思います。
・・・・・・
ということで、次回は『応募作品に求める内容』について、アレコレ聞いてみたいと思います。ご期待ください。
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