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毒親論

最近、親ガチャって言葉をよく聞くじゃないですか?
そういうのはあるなーって思いつつ、でもそんなこと言ったら子ガチャもあると思うし、親の責任ばかり求めるのもどうなんかなーなどと思ったりするわけです。

そもそも躾の範囲に過ぎないこととか、子供があまりにも酷すぎるだけのことにまで安易に毒親だなんだとか言ってる感とかあるよね、などと。

以下、毒親とは何であろうかを考えるという公益性に基づいて、本稿は書かれています。


考えるにあたって面白いサンプルが見つかりました。以下の記事です。

この記事によると、投稿者のご両親は毒親だそうです。
詳細はぜひ記事をお読みください。

色鉛筆と鍵盤ハーモニカはお下がりだけど、Vista搭載のVAIOを買ってくれる両親

この投稿者は、自身の言葉を尽くして、いかに自分の両親が毒親であるかを述べています。
すべてを紹介し尽くすと長くなってしまうのですが、いくつかを論評したいと思います。
まず記事中で最初にご両親への不満を述べているところを紹介させていただくと、次の通りです。

私の両親は開業医で、私はその一人息子として生まれました。
(中略)
両親は重度の貧乏性で、私の小学校入学時には数百円の色鉛筆セットや数千円の鍵盤ハーモニカすら買い与えてくれませんでした。だから、私にとって「開業医の一人息子」であることは必ずしも華々しい生活を意味せず、むしろ私はみっともない生活を強いられてきました。

はい、これはあまりにも深刻な問題すぎて、当事者であったら深刻すぎて10時間程度しか眠れなくなりそうですね!
鍵盤ハーモニカがおさがりで、口をつける部分も使いまわしの場合はたしかにちょっと嫌な気持ちになりますが、色鉛筆を使いまわすことって兄弟とか親戚に年上の子がいたりするおうちではわりと普通なような気もしないではありません。
とはいえ、ご本人がこれを辛かったエピソードとして紹介しているのですから、辛かったに決まっていますね!

注目すべきは、「毒親」について書いた記事で出てくる毒親エピソードとして最初に出てくるものが色鉛筆と鍵盤ハーモニカがおさがりだったこと、である点です。
つまりこれがそのくらい投稿者ご本人にとっては象徴的な毒親エピソードというわけです。
さぞこの投稿者は辛い幼少期を送ってきたことでしょうね!
ところで……

https://note.com/hidetoshi_h_/n/n2312f1eadfd9

投稿者が書いている別のnote記事によると、貧乏性な筈のご両親は、ろくに使いもしないWindows95を購入していたそうです。

https://note.com/hidetoshi_h_/n/n2312f1eadfd9

そして小学校5年生の際(2008-9年)にはVista搭載のマイPCを買ってもらえたんだそうな。ちなみにVistaは2007年からのモデルです。

『水戸黄門』の乱闘シーンはNGだけど、殺人を題材にする『相棒』や『コナン』は大好きです

さて、それでは順番にその他のエピソードも見ていきましょう。

私が気に入らなければ父親は診療所のレントゲン暗室に私を監禁して、母親は首を絞めてきました。高校生になるくらいまで、どこの家庭でも親は子供を監禁したり首を絞めたり知るのが「ふつう」だと思って育ちました。
そういえば、母親に包丁を向けられたこともありました。

幼少期のエピソードとしてはこのようなものが出てきました。
これらは、普通に虐待ですね。どんな理由があったとしても虐待と分類されうる事項だと思います。本当にこんなことがあったのならば。
しかしなぜ暗室に監禁されたり首を絞められたり包丁を向けられたりしたのでしょうか? 余程の理由があったのではないかと思うのですが、それが「ふつう」だと感じていたそうなので、余程の理由はなかったのかもしれません。
しかし、余程の理由もなく親が幼少期の子供の首を絞めるのが「ふつう」となっているような家では、20歳を迎えるよりも前に子は一大事を迎えてしまうような気がします。
投稿者はこのnoteを書いた時、22歳であったそうなので、無事に生き延びることができたわけですが、ご無事で何よりでしたね!
さらに、ついでのように入れられている包丁エピソード……「そういえば」って……うーん、やっぱり何があってそんなことになったかが非常に気になりますね。

そして何より重要なのは、これらのエピソードよりも先に、まずおさがりの色鉛筆と鍵盤ハーモニカの話が毒親エピソードとして出てきた点でしょう。いろんなことを示唆しているように思われますね。実に興味深いです。

レントゲン室監禁については、次のエピソードで出てきます。

父親の好きなテレビは『水戸黄門』でした。しかし、小学生の私は殺陣の場面、つまり「この紋所が目に入らぬか」と印籠を取り出して権威を誇示する直前の乱闘シーンで、怒鳴り会いながら戦っている俳優さんたちを見るのが怖くてたまりませんでした。それでも、父親は私が学校から帰ってくると高確率で『水戸黄門』を観ていて、嫌がる私が勝手にチャンネルを変えると激怒しました。たとえ、私が嫌がって泣き叫んでいてもです。
息子が怖がって嫌がって、泣き叫んでいたとしても観たい番組があるなら、もう1台テレビを買って別の部屋で観れば良いでしょう。それがあるべき「配慮」――つまり適切な「ゾーニング」のはずです。しかし、父親は「テレビは既に1台ある」と言って、私が嫌がることはお構いなしに別にテレビを買うこともなく、家に1台しかないそのテレビで『水戸黄門』を観るのでした。あくまで「お金が掛からない」ことが最優先で、そのためなら私が心に傷を負ったとしても、トラウマを抱えたとしても「知らんぷり」。
そして、月曜日の20時に私が観たかったテレビは『世界まる見え!テレビ特捜部』でした。しかし、私がこれを観ようとするとチャンネルを変えてきて、抵抗すれば私を診療所のレントゲンの暗室に閉じ込めてきました。

きっかけはテレビだった模様です。
こちらの記述からは読み取れることがたくさんありますね。
・投稿者は幼少期、『水戸黄門』の乱闘シーンが怖くてたまらず、心に傷を負ったほどだった。
・父親は「お金が掛からない」ことを最優先だった模様。

この2つですが、果たして本当なのでしょうか?
真実はわかりませんが、以下、投稿者が別途SNSなどで述べていることを参考までにご覧ください。

https://newspicks.com/news/2992696/?ref_q=%E5%A0%80%E5%8F%A3%E3%80%80%E7%9B%B8%E6%A3%92&ref=search_1068862&ref_t=comment

先程のnote記事の投稿者と同じ人物が、↑で2018年4月29日にドラマ『相棒』について語っていますね。ここで語られている当該エピソードの予告編がyoutubeにあります。

↑この予告動画の20秒くらいのところをご覧ください。
首を絞めたり、後頭部を殴られたり……」といったシーンがあります。
『相棒』は殺人事件を題材にすることも多いテレビドラマですので、当然のように『水戸黄門』なんかより遥かに暴力性のあるシーンが登場します。
ちなみに、『相棒』シーズン5の最終回「サザンカの咲く頃」は、2007年3月14日に放送されました。
『相棒』は全シリーズ度々再放送されている人気番組ですが、果たしてどうでしょうね?
もしもリアルタイムで見ていたら8歳ですか、なるほど。

https://newspicks.com/news/3072547/?ref_q=%E5%A0%80%E5%8F%A3%E3%80%80%E7%9B%B8%E6%A3%92&ref=search_1068862&ref_t=comment

水谷豊の歌を歌えるまでになるほど『相棒』が好きだった模様です。
なんとも言い難いところですが、ある程度早い段階から観ていないと、(少なくとも高校生を越えてハマるくらいだと)そんな風にはならないんじゃないかなーと個人的には思うわけです。
でもまあ、『水戸黄門』の戦闘シーンごときで心が傷つくほど、バイオレンスシーンに耐性のないお子様が『相棒』なんて観てるわけないので、きっと僕の考えすぎですね!!

ところで2018年5月にはこんな投稿も……

https://newspicks.com/news/3054739/?ref_q=%E5%A0%80%E5%8F%A3%E3%80%80%E3%82%B3%E3%83%8A%E3%83%B3&ref=search_1068862&ref_t=comment

なんで殺人描写のある作品ばっか見とんねんw
しかも「未だに(?)『名探偵コナン』が大好き」と言ってます。
わかりますね、未だに、って言ってます。
これだいぶ前から好きだったでしょ……
いやでも『水戸黄門』の戦闘シーンで心に傷を負ってる筈なんだが・・・ひょっとしたら蘭ちゃんだけ見てるのかもしれませんね! それなら安全!

そんな「金を掛けて教育されてきた」身だからこそ、自分に子供ができたときは何不自由なく教育的投資ができるようにしなければならないと思っています。

このままだと検証だらけで終わらなくなってしまうので、一気に大学時代の描写まで飛びます。
この投稿者は、高校までは群馬県の実家暮らし、大学からは東京に出て一人暮らしを始めた模様です。

大学生活を送るにあたって、両親について次のような不満を述べています。
ちょっと長くなりますが、引用します。

ここで「小学校入学時に鍵盤ハーモニカを買ってくれなかった」父親の貧乏性が災いしました。相談なく決められた生活費は「月額5万円」。この「生活費」とは、主に食費、交通費、消耗品費、接待交際費、服飾費を含んだ金額です。部活やサークルの部費は別に支給されたものの、それでも日割りの生活費は1,667円でした。

当時の自宅から大学まで片道IC運賃で377円、つまり往復で754円です。すると、食費や接待交際費で1日913円のみ。1,000円のラーメンを1日1杯すら食べられませんでした。女性とのデートで奢ったり、サークルで東京ディズニーリゾートに行ったりするなんて、夢のまた夢。いったい、どこから飲み会やイベントへの参加費を捻出すれば良かったのでしょうか。

おかげで、「まともに食事すると学校に行く交通費すら出せない」「サークルの飲み会に顔を出すことすらできない」状態でしたが、何度父親に相談しても、「やりくりしろ」「節約しろ」の一点張り。絶対量が足りないのに、いったい何をどうやって「節制」に励めば良かったのでしょうか。節約のために定期券を買おうにも、そもそもその手元資金すらありませんでした。

髪を切ろうにも「節約のために1,000円カットに行け」。他の学生は髪を明るく染めていたり、パーマを掛けていたりしているのに、一人だけダサい髪。そして、なけなしの交通費を出して学習院大学に行っても「キモい」と蔑まれながらの日々。

1日1食で体力がなかったり、交通費すら出せなかったり、服が足りなかったりするだけでなく、ついに精神的に通学すらできなくなりました。1年生が始まったばかりの5月や6月のことです。夏休み前の試験の時点で、もはや学校に行く交通費も服も体力も気力も、ありませんでした。

これが本当にこの通り、食費込みで1日913円の生活を強いられていたのだとしたら、多少気の毒に思えなくもありません(まあそのくらいで普通に自炊とバイトして暮らしている学生もいるが……)。

さて、このnote記事は2020年8月に書かれたものなわけですが、同一人物の2019年2月の投稿を見てみましょう。

https://newspicks.com/news/3676193/?ref_q=%E5%A0%80%E5%8F%A3%E3%80%80%E6%B0%B4%E6%BA%96&ref=search_1068862&ref_t=comment

えーっと……「平均水準を超えていると思っています。」って1年半前には思っていたわけですね。学費も生活費も交通費も。おまけにNewsPicks会員費まで。1日913円の話はどっから来たのでしょうか……
それとも、僅か1年半の間で金銭感覚が劇的に変わる出来事でも起きたのでしょうか。何があったのか私、気になります。

https://newspicks.com/news/3560317/?ref_q=%E5%A0%80%E5%8F%A3%E3%80%80%E4%BA%A4%E6%B8%89&ref=search_1068862&ref_t=comment

ちなみに、2018年12月のご本人によると、ご両親に仕送り金額の交渉をするにはパワポがおすすめだそうです。
パワポで交渉すればきっと仕送り金額増やしてくれますよ!

https://newspicks.com/news/3495606/?ref_q=%E5%A0%80%E5%8F%A3%E3%80%80%E6%A0%AA&ref=search_1068862&ref_t=comment

1日913円の生活を強いられている筈なのに、株に手を出した……だと……!?
いや、きっと今の手元にあるお金が少ないからこそ将来のための投資をしてるんだ! 先を見据えた画期的な取り組みなんだ! イノヴェイション

まとめ

正直、あまり自分の感想らしいものは出したくない気持ちになっています。
でも明日は続きます。
俺達の戦いはこれからだ!
プリンセス・ハオ
みかん

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