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2019年夏カザフスタン・キルギス旅行~オシュ、帰国編~

〇オシュ市内

 翌朝、ゲストハウスに荷物を預け、市内へ繰り出し、目当ての「スレイマン・トー」へ向かう。午後の飛行機に乗るため、早めの出立である。

 オシュの雰囲気は、ビシュケクのそれと全く違った印象であった。ビシュケクよりも乾いていて暑く、街の雰囲気もどこか明るい感じがする。人々も少し人懐っこく親しみやすいような感じで、彫の深くはっきりした顔立ちの人も多い。

〇「スレイマン・トー」

※後で知ったが、「スレイマン・トー」は世界遺産に認定されている。

 「スレイマン・トー」は、預言者「スレイマン」ゆかりの聖山とのこと。小さい山であるが、街中にそびえる姿は町の象徴であろう。この日は突き抜けるような晴天であった。

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※「スレイマン・トー」の麓から。建物は博物館

 早速頂上へ登る。朝早めだからか人は少ない。階段を15分ほど登ると頂上(?)へ到着。麓からも見える大きなキルギス国旗が穏やかな風になびいている。お参りできる小さな建物があり、私も入ってみた。涼しい。

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※頂上(?)

 眺望はとてもよい。オシュ市街を一望でき、周りにもゴツゴツした岩山がいくつか見える。市街地には建物がひしめき合っており、その周りには畑も存在している。

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※オシュ市街①

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※オシュ市街②

 登ってくる人が増えてきた。欧米人旅行者と思しき人々の他、地元の家族ずれと思われる人々、ターバンを巻いた女性など、様々な人々が登ってくる。

 山はまだ先へと続いており、道もあるので歩いて行ってみた。

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※岩山は続いている

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※ここまでくると人は少ない

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※この山はどうやってできたんだ?

〇洞窟の博物館

 頂上から少し下ったところに、洞窟を掘ったような空間を利用した博物館があった。 

 あまり高くない料金で中に入れたと記憶している。出口と入り口が異なっており、順路に従って見学した。宗教的な意味を持つ出土品や、それの解説がロシア語と英語でなされていた。小ぢんまりとしているが、なかなか面白い展示であった。写真撮影は許可撮らないとできなかったと思う。

〇大シルクロード博物館

 下山してから、麓にある「大シルクロード博物館」を訪ねた。私以外誰も見学者はおらず、とても静かだった。大きな博物館で展示品が多い。

 キルギスの文化的な歴史を、時代の順に紹介されていたが、残念ながら英語表記がなかったため、ただ展示品を眺めるだけとなってしまったが、とても興味深いものであった。

〇バザールへ

 博物館を見終わってから、バザールで日本へのお土産を買うことにした。途中、昼ご飯を食べに街中の食堂に入った。

 今作っているメニューはこれだけだというので頼むと、朝食の定番らしい料理が出てきた(名前忘れた)。

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※茶はたくさん飲める

 バザールでは、ハチミツをしこたま買うと決めていた。トレッキングの時のガイドさんが教えてくれた、エスパルセットという花からとった白いハチミツを食べてみたかったのだ。

 エスパルセットとは、キルギスの高原に6月ごろに咲く美しい花だそう。

 バザールのハチミツ売り場で、エスパルセットハニーはないかと聞くと、あるという。確かに白っぽいハチミツだ。これを1リットル買うことを約束したが、密閉容器がない。

 どうしたものかと思ったが、ここは何でも揃うバザールである。ハチミツ屋に後で戻ると伝え、密閉容器を探しにバザール内を歩く。ほどなくして日用品店を見つけ、店番の年端も行かぬ少女に、ハチミツを入れたいから密閉容器をくださいと、身振り手振りで何とか伝え、購入させてもらう。

 ハチミツ屋に戻って1リットルの白いハチミツを入れてもらう。お母さんと私と同い年くらいの息子さんが店をやっていて、少し英語が話せる方々だった。日本のことも少し知っていて、話が弾んだ。

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※「プロフ」に使うスパイス、らしい

 バザールはやはり、野菜や果物、スパイスが所狭しと並ぶほか、服や日用品なども売っており、繁盛しているとても楽しいところであった。

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※道中の川。子供たちが気持ちよさそうに泳いでいる。

〇空港へ~最後に運命的な出会い~

 空港行マルシュルートカを探すが、なかなか捕まらず、しびれを切らしてタクシーで向かう。やはり割高であるが、運転手がビュンビュンとかっ飛ばすため、10分かそこらでついてしまった。

 飛行機は、ロシアのノヴォシビルスク経由成田着を取ってあった。ノヴォシビルスクでの乗り継ぎ時間は1時間半ほどだったが、それでもトランジットビザが必要であった。

 いよいよ日本に帰るのか、もっと滞在していたいと名残惜しくいた。しかし、ここで運命的な出会いをすることとなった。

 飛行機チェックインを済ませ、搭乗口方向へ向かうと、尋常じゃなく日焼けした二人の日本人男性に出会った。日本人がいることでさえ珍しかったのだが、何とキルギスの7,000m峰、レーニンピークに登頂してきたのだそうだ。

 さらに良いことに、飛行機の席も隣であった。登山好きの私は、とても興奮しながら二人の話を聞いた。色々教えてもらい、あっという間の飛行時間であった。彼らのノヴォシビルスクからの行程は私の異なるものだったので、ここで連絡先を交換し、日本で再び連絡を取り合うこととなった。その後、年に何度も登山に行く、とても大切な関係の方となった。

 キルギスでたまたま出会った方と日本で登山に行きまくることになるなど、出会いというもののすばらしさと不思議さに感動した。

※長引いていますが次回、総括を書いてこの旅行記を終わりにしようと思います。

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