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「昨日はなにがあったの?」に答える難しさ

こんにちは。いわたコトバのそうだん室の岩田です。
今日は「昨日なにがあったの?」に答える難しさのお話です。

子供と話す時についつい言ってしまいがちなこの言葉。
実は子供にとっては難易度Aランク、上級者向けの質問なんです。

言葉を学んでいる子供や発達障害の子供はこういうふわふわした言葉。
「なにが?」「どうしたの?」「どうしたい?」「いつ?」などの理解が難しいことが多くあります。

ふわふわ言葉はなんで難しいの?

①1つは「なに」の意図ををしっかり理解している必要があります。
これは相手からの「なに」がどんなことを聞いているのか、どんな返答を期待しているのかを理解していなくてはいけません。
これには状況を理解して相手の立場に立って考える必要があるので難しいわけです。

「なに食べたい?」と聞かれて「朝はパンが好きです」とか「一昨日は魚が食べたかったです」となるとキャッチボールが成立しません。

②2つ目は「なに?」の答えがたくさんありすぎる
「なに食べたい?」に答える選択肢は無限大です。答え方がたくさんあって困ってしまうのです。
例えば「今日なに食べたい?」の答え方には
(料理名):「ハンバーグ」「唐揚げ」「お寿司」
(素材):「お肉」「お魚」「お豆」「麺」「ご飯」
(感覚的に):「冷たいもの」「あったかいもの」
といった色々なパターンが考えられます。

聞かれた内容は分かるけどどうやって伝えようと考える時間が必要になります。

「ふわふわ言葉+過去のこと」で2重に難しい。

「昨日、なにがあったの」の難しさの1つはふわふわ言葉。
もう一つは「昨日」というところです。
「昨日なにしたの」を聞かれると昨日のエピソードを順番に思い出さないといけないわけです。
「朝起きて、歯を磨いて、学校に行って、友達と遊んで」など思い出します。
しかし発達障害があると過去の出来事に優先順位をつけるのがまだ未熟ですのでどれを優先して話していいかわからないのです。
結果「がっこう」とか「あそんだ」とか短い返事になってしまうのだと思います。

どんな聞き方がいい?

こういう時は昨日のことをうまく話すスキルがまだ乏しいので、まずは「今のこと」「今日のこと」を話す練習をしてあげるといいですよ。
「今、なにしてたの?」とか「今日の学校どうだった?」とか

もっというと、話す内容を絞ってあげるともっと話しやすくなります。
「学校で休み時間なにしてあそんだの?」とか「〜であそんでる時楽しそうだったね」とか。

そうすることで「休み時間〜ちゃんとお話しして楽しかった。こんなこと言ってたんだよ」とかお話しを始めてくれる子も多いと思います。

子供の反応を見ながら話しかける難易度も調整してあげてみてください!




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