ASEAN向け-新モビリティサービスのUIプロトタイプ
こんにちは、アクアリングの岩本です。
Webプロデューサー/プランナー/PMなど肩書がありますがプロジェクトに応じて使い分けています。主にプロジェクト立ち上げや戦略フェーズを担当することが多く、最近はUXリサーチやサービスデザインなども少々やっています。
今回は新規サービス開発のUIデザイン-プロトタイプ制作を一部紹介します。
ただしサービス名などは明かせないためアクアリングの取り組み方や試行錯誤のプロセスをさらっとお届けします。
はじめは、「こんなサービスをつくりたい」
サービスの構想は決まっているが詳細のまとまった資料はまだなくて、
ここから計画の組み立てを一緒に考えながらUIデザインを進めたい。
一緒にやってもらえないか。
という感じのご依頼から始まりました。
詳しくはお話できませんが「ASEANの某国から展開を始めるモビリティサービスを考えている」という話から始まり、サービスの構想をホワイトボードで説明いただきました。
なぜこのサービスが必要なのか、誰に向けたものなのか、他社との優位性や革新的な技術はなんのか、ざっくばらんに質問しながらサービス理解を進めます。
非常にワクワクするサービス構想だったので、この段階で私の心が躍るリズムを刻み始めました。(^^♪
1)まずはリサーチ。集めて→議論の繰り返し。
「ターゲットの気持ちを知りたい」
話を聞いて我々はまず、以下の調査から始めました。
・近しいサービスがその国でどのように展開されているか
・そのサービス洗い出しとUIデザインの洗い出し
・その国で親しまれているデザインテイストの収集
あらゆる角度から収集を広げては、テーブルに並べてクライアント様と意見交換。
また、
・国内の近しいサービスを実際に使ってみる
・それを実際仕事として使っている人にインタビュー
をおこない、できる限り「ユーザー視点の情報」を集めました。
この段階では情報をあまり整理しすぎずに「集めて・議論」を何度か繰り返し、プロジェクトメンバー間で情報レベルを合わせることを意識しました。いわゆる発散と収束というやつ。
2)機能設計とUIデザインの検証を同時に考える
作業工程としてはUIデザインと並行しながら半歩先ぐらいで
「設計作業:サービスフロー図、画面設計など」を進めます。
1.一連のサービス体験をフロー図におこす
2.主要画面のワイヤーフレームをプロトタイプツールで作成
見て・さわってみながら意見を出し合い、ブラッシュアップ
構造設計や画面設計をドキュメントベースではなく、実際に触ってみながら意見交換するやり方がとても効率的であり、UX視点でお客様と自然に議論をすることができます。
また、早い段階で現地の関係者にもさわってもらいデザイントーンの印象などリアルな声をフィードバックいただけました。
現地の方々の意見から、多くの気づきを与えてもらいました。
我々が勝手にバイアスかけてしまっていたことが結構ありました。
「日本人は全員着物を着てる」みたいな。。。笑
機能とUIデザインをいったりきたり
デザイン画面を操作しながら機能面の整合性もとっていきます。
どの数値やデータを表示すべきかなど、裏側の構造を意識してデザインUIを検証します。
3)管理者向けの画面UIまでつくり、サービス設計を固める
成果物はエンドユーザーが使うサービス画面の作成がメインになりますが、今回、サービス設計を深堀していくと管理者向けのダッシュボード画面まで必要だろう。と意見が一致して制作することになりました。
サービス利用のイメージが、リアリティを持って設計できる
管理者目線で考えるとまた違った視点で課題が浮かび上がります。
エンドユーザーの体験と、データが連携していることを想像し、
〇画面一覧で網羅してみたい項目や情報はなにか
〇どのアラートを管理側は検知しなければいけないか
〇アラートの緊急レベルをどのように見せ方変えるか
〇そのアラートをどのようにエンドユーザーに伝えるか
〇アラート通知、音声アラート、アラート確認/対応まで設計...
などなど、我々もユーザー自身になったつもりで機能とUIデザインの検証を何度もおこいました。
最後に
私は普段からデジタルコミュニケーションやWebリニューアルの戦略フェーズをおこなうことが多いのですが、調査や議論をする際にどうしても確証バイアスで(こうあってほしいと)いう自身の思い込みに左右されてしまうことがあり、答えを急ぎすぎないよう心がけています。
特に今回のようなサービスデザインをする際は「思い込み」の魔力に引っ張られないようにフラットな状態でリサーチやデザインの議論をするよう、いつも以上に強い気持ちで取りくみました。
まだ世の中に無いサービスを考え・デザインしていく行為はとにかく心躍る状態になります。
これからも多くのプロジェクトに関われるよう日々バイアス野郎と戦っていきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
これからもプロジェクト紹介や具体的な事例をどんどん発信していきます。
そして皆さんとプロジェクトでご一緒できることを楽しみにしてます。
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