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10年着たユニホーム。その最後の姿を見て。

2020年12月7日月曜日、晴天の中、神宮球場でプロ野球のトライアウトが行われた。

今年は新型コロナウイルスの影響を考慮して無観客。
正直許せなかったけどこればっかりはしかたがはい。我慢して家で中継を見た。

前日に発表された、私が応援している選手のトライアウト受験。

正直、どこかから声がかかってトライアウト受けないことを願っていた。
トライアウト終了後に決まったことを聞けるのではと期待していたので、ちょっと苦しい気持ちになった。

それと同時に、絶対大丈夫とも思い続けているので久しぶりに野球をしている姿が見れることに嬉しさもあった。

トライアウトは10:00〜スタート。重ねてだが、晴れてよかったなと思った。神宮には晴天が似合う。

トライアウトをここまで真剣に観るのは初めてだった。
ピッチャーは3人に投げる。カウントは1ボール、1ストライクから。正直あっという間である。


彼の出番は13:30頃だった。

相手は奇しくも同じく戦力外になった元ジャイアンツのメンバーが2人。
その中には、人生で2回目の戦力外であった吉川大輝選手もいた。

仲良くしていた元仲間との対決。正直苦しくて仕方がなかった。

3人に対する結果はまあまあ。解説で入られていた真中さんは、「今日のトライアウトの中で上位に入るが、魅力を出し切れた感じはしない。」とおっしゃっていた。

終わった直後の彼には笑顔があった。ほっとしたというか、よかったねと思ったというか、、、。
インタビューでも楽しくできたのでよかった、と言っていた。


それを聞いて気付いたことがあった。

野球を続けてほしいと私は一方的に願い続けてしまっていたけど、私が好きなのは楽しそうにいつも物事に向き合う彼の姿だった。

野球を選手として続けられるか、選手じゃない方法で続けるか、はたまた全然別のことをするか。彼の中では決まっているかもしれないが、私はまだ何も知らない。

それでも、いつも笑顔で目の前のことに取り組む彼の姿が好きだから、この先がどういう姿でも、例えばもう表舞台で見ることができなくなってしまっても、ずっと笑顔で生きていてくれていればそれでいいと思い始めてきた。

10年間彼は私に笑顔と元気をくれ続けた。頑張ることを教えてくれた。そのパワーは何年経っても消えない。

今はまだ結果が出ていない。
それでも、彼が来年もその先もずっと笑顔で過ごせることを祈って。

(トップの画像はスクショです)