見出し画像

情報量の多い現代における「アドバイス」の扱い方


前置き

少々考えた挙句、なんだか真面目なタイトルにしてしまったのですが、要は適切とは言えない助言(クソバイス)や教え魔の類をどうするかって話題が定期的に飛び交ったりするので、今回はそこから考えた話です。

せっかく始めてくれた人に、本人が望んでいない助言をすんな、ハラスメントなんじゃ、オラァア!みたいな、ついついアドバイスをしてしまう立場の人に向けた注意喚起はたくさん見かけるのですが、アドバイスに遭遇してしまう立場の人に向けた心構えのようなお話は、そこまで見かけないなと。(これは構造上、仕方ないのですが。)

そこで、格ゲーや他の事にも応用可だとは思うのですが、この情報に溢れた現代社会において、アドバイスを受ける側は何に注意しておいた方が良いのか、という話を自分が右も左も分からなかった時のことも思い出しつつ、書いてみようかなと思います。

その人が自ら求める時に適切な量でなければ意味が無い。

まず、適切とは言えない助言、アドバイスの類はどういうものなのか、という所から考えていきましょう。

1. 内容が誤っている
内容の誤り、がどこまでのものを指すかが微妙な所なんですが、この場合は、ちゃんと調べれば違う情報が正しいものとして出てくるような明確な誤情報ということにしておきます。当然ですが論外です。

2. タイミングが誤っている
情報自体に正しさはあり、理もあるが、それを受け取る人の状態、意思を考慮していない。
情報自体、全くの誤りでもないが、いきなり始めたての人にそれ言ってもとか、その情報が欲しいって本人言ったかとか、受け取る人に準備が無い所に情報だけ投げつけてもね、というタイミングが悪いパターン。

始めたての人だけでなく、実践と知識の拡充を繰り返すものにおいては、その人の今いる段階というものがあるので、それを考慮しないと相手の事を考えているとは言えないわけです。

3. 情報量が誤っている
情報は正しいし、タイミングも適切、相手に助言を求める意思もある、、んだけど、いきなりたくさんの情報量を与えようとしてて、相手が消化しきれずに「???」となってるパターン。
消化しきれてないんだけど、教えてもらった以上は、分からんとも言えなくて悪循環に陥ったり、誤解したままだったり。

ただ、これに関しては一概にダメとも言えなくて、誠実な人であれば「細かい話の部分、今は分からないかもしれないけど、後々で詰まった時の為に頭の片隅に置いとくと良い」という前置きをしてくれますし、ちょっと情報量が多すぎた、と思ったら助言する側も、後からそういうフォローをすることで相手が情報量の多さに困惑してしまうのをある程度、防ぐことが出来ます。


以上、適切とは言えない助言のパターン、大体この辺なのかなと思います。

なお、いわゆる分かりやすい「教え魔妖怪」が発生する場合は、下心、マウント欲求、相手を支配下に置きたい欲求、承認欲求、前時代的なパターナリズム等々の教える側が気持ち良くなりたいだけの感情的なものが複合的に組み合わされて、相手の事情なんぞ知ったことではない行動に繋がっていますので、内容もタイミングも情報量も精査されずに垂れ流され、助言される側はハズレを引く結果になるわけです。

そして、ここで持論を言うと、助言のみならず、芸術や文学への入り口の類なんかもそうだろうと思っているのですが、まず、その人が自ら求めている時に適切な量でなければ意味が無いのです。

欲しい時に欲しい量の助言なんて来ない。では、どうすれば良いか。

ここまで読んだ人なら、なんとなく察し付いたかもしれないんですが、あなたの今の状態を考慮したピッタリのガラスの靴みたいなアドバイスが飛んでくる可能性って、どのくらいあると思います?
あと、今は誰でも配信者になれたり、SNSが利用できたりするわけですが、そこで飛んでくる情報の類を全部取り入れようとしてたら情報量が過多でパニックになると思わないですか?

そうですね。その時のあなたにとって一番、都合の良いアドバイスなんて勝手に飛んでこないんです。だから自分で考えて工夫することも必要なんです。

何より口開いて待ってるだけの人の所に、有用な情報が入るのは最初の内だけというのもあります。
自分は経験浅いから教えてもらって当然、みたいな態度があったら透けて見えるものだし、そこには教え魔すら寄り付かないでしょう。

では、どうしたら良いかという話を次項から。

情報元、情報量を絞る

最近はゲーム初心者の人も配信することが増えてて、いろんな人が楽しんでる姿が出てくる意味ではとても良いと思うのですが、その反面、人が集まってくると、配信者がコメント欄でのアドバイスに右往左往するような事態もあります。
この場合は情報量を制御しないと、その人には逆効果な状況と言えるでしょう。
そのような場合は情報の量を減らせ、という話です。

一旦、外から入ってくる情報を減らして、自分で考えてみるのも良いでしょうし、信用出来る情報元だけに絞るのも良いでしょう。
また、信頼出来る上級者の知り合いがいるなら、有象無象から放たれるアドバイスの事は置いといて、その人にコーチングを頼んでみるのも良いかもしれません。

(ところで、信用出来る情報元を探す時に有用なのが、そのゲームのコミュニティにコンタクトを取り、参加する事だと思うのですが、それがハードル高くて面倒に感じるのであれば、、今の時代、どうしたら良いんでしょうね。。自分はゲーセン通って黙々と対戦する内になんとかなってたんですけど。)

メモを取る、後で見返す

自分で考えたこと、気になったことをメモに取る、見返すは良く言われる事でやってる人も多いと思うんですけど、これはアドバイスを受ける側の話なので少し違います。

貰った助言を一度全て、そのままメモに残します。
何が自分に有用か分からないレベルの時に貰う助言の類は全てメモしておきます。

全てを即取り入れるのではなく、それが自分に適用出来る正しい情報か分からないなら保留して寝かせる。
2週間後、1か月後、3か月後、半年後、数年後、自分が消化出来る情報になった時に見返せるように残しておくんです。

貰った助言をストックしておいて後で判断する、みたいなイメージなんですが、これやると結構色々と解決します。

まず、内容の精査。
自分の経験値が上がってから見返すことになるので、自分に適用できるものかどうか、助言貰った時より判断が出来ます。
次にタイミング。
自分の好きな時に引き出してくるわけなので当然、その情報を受け取る準備が出来ている可能性は以前よりも高いです。
そして、情報量。
一度ストックしておいた情報なので、今の自分で分かる範囲はこのくらいかな、と自分で情報量をコントロールすることが出来ます。

ということで、これやると、適切とは言えない助言、アドバイスの問題点を自分で補填して、無理やり自分に有用なものに作り変えることが出来るかもしれません。

あまりにも的外れな助言であれば、流石に無理でしょうが、世の中にあふれている助言、アドバイスの類が自分にピッタリな、その時の都合を全て考えてくれたものであることだって殆ど無いと思っておいた方が良いわけで。
そうなると自分に合わせて、内容を精査し、タイミングを合わせ、情報量を調整する手段があることも覚えておいた方が良いはずなんです。

あとがき

最後の全部メモに取れは、実際に自分はやっていました。というか現在進行形でやってもいます。
(助言貰う立場になる機会も減って、ほぼ自分の考えたことを残しておくメモになってますが。)
適切なコーチング、アドバイスを受ける事が出来る環境に常に恵まれていれば、深く考えなくとも自分の段階に合わせた情報が入ってくるので、こういうことはあまり考える必要は無いかもしれません。

でも、そういう環境ばかりではないわけで、その時は微妙にクセが強い所からも情報を引き出して、上手く自分のものにする必要があるでしょう。

ただし、だからと言って適切とは言えない助言や教え魔の存在を擁護するわけでも肯定するわけでもありません。
むしろ、教わる側が手間かけないといけない形で情報を投げつけて、自分が気持ち良くなりたいだけってダメだろと。

とは言え、あなたにシンデレラフィットするようなアドバイスがいつもあるとは限らない。それも現実です。
これは、そういう現実をサバイバルして、どんな所からでも上手く情報を取り入れてやるんだ!という貪欲な人に向けたTIPSだと思って頂ければ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?