連載小説 センチメンタルジャック 最終回
康二は大学卒業後も研究室に残り、ロボットの研究を続け、遂にセンチメンタルモードの仕組みを解明した。
そしてジャックの体に残っていた古いコアチップを取り出し、最新型のセンチメンタルモード搭載のロボットに埋め込み、ジャックは復活した。
生まれ変わったジャックは太陽光パネルでは無く、量子エネルギーと言う最先端の仕組みで動作し、皮膚や髪の毛もあった。昔のジャックとは比べ物にならない程精巧に出来ており、その質感は人間と見間違える程だった。
「ジャックおじさん、絵本読んで」
ベイビーが絵本を持って歩いて来た。
「いいよ、ここにおいで、可愛いベイビー」
美男美女のDNAを継いだベイビーは、クリクリとした大きな目を輝かせてジャックの膝にちょこんと座った。
「それにしても、康二は何故僕をおじさんの姿にしたんだろう、最新型なんだから若々しい姿にして欲しかったなあ」
ジャックはゴマシオヘアーをポリポリと掻いて呟いた。
センチメンタルジャック 完
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