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連載小説 ロックンロール先生(34)


僕と目が合うと、先生は親指を立てにっこりと笑った。そして隣の女の子を指差した。女の子は僕に手を振った。

「う、内木さん!」

先生の隣に内木さんもいた。

先生、僕達のロック聞いてください、僕大分ギター上手くなったよ。内木さんに僕の思いよ届け。僕は魂込めてギターを弾いた。

ライブが終わりステージは赤いランプで照らされていた。誰もいなくなった客席で、内木さんが一人で待っていた。

「山田くん、久しぶり、元気そうね」

「見に来てくれてありがとう、何でライブの事知ったの?」

「先生が教えてくれた」

「先生は?」

「最終の新幹線に間に合わないからって先に帰っちゃった。ルーシーによろしくだって、ウフフ」

あの子ルーシーの彼女か?めっちゃ可愛いやん、おらん言うてたのに、嘘やったんかい!グラハム達がこちらを覗き見てコソコソと話してるのが聞こえた。


つづく

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