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江戸っ娘の着物日和 vol.10: 角川武蔵野ミュージアム

ついに着物日和も連載10回目を迎えました!!
他の記事も更新しようと思いつつ、つい着物に話題がいってしまうのは、このコロナ禍でも比較的楽しみやすいから、なんて言い訳してしまいますが、それと同時に敷居が高く思われている日本文化に私たち日本人がもっと親しみを持てたらいいな、と思っているからです。

特に着物は「着物警察」など、ちゃんと着れないとお叱りを受けるんじゃないか、と遠慮してしまっている方も多いのではないかと個人的には推測しています。
江戸っ娘の場合、これまで着物警察に遭遇したことはありませんが、帯の形が悪かった時にご親切に直してくださる方がいて、とても助かったことがあります。
着物警察はごく一部の方なので、皆さんにもぜひ怖がらずにまずは着てみていただきたいなと思います。
きれいに着るのも慣れの部分が大きいので、何度も着ているうちにきれいに着れるようになりますし、おのずと着るときの自分の癖や自分にとってはどういう着方をしたらきれいに着られるのか、ということもわかってきます。

ということで、前置きが長くなりましたが、今回は日常のお遊びの浴衣です。
今回身に着けたのは今年の新作!浴衣売り場で目にし、これなら日常遣いできるし、浴衣の季節が終わっても単(ひとえ)として着られるところに惹かれて衝動買いしてしまいました(笑
前回も書きましたが、やはりある程度種類が揃ってくるとどうしても日常遣いしやすいものが欲しくなります。それに着慣れてくると特に「お祭りだから」「花火大会だから」というのは関係なく着てしまうので、使い勝手がいいんですよね。

浴衣にしては珍しい抹茶色🎶

それに抹茶色の市松模様の間に見える横線が、ほんの1ページ1ページのように見えませんか?
角川武蔵野ミュージアムは出版社のKADOKAWAが創った本の博物館であり、かつ知的好奇心を刺激する展示が行われている施設です。
本の博物館というだけでも珍しいのですが、せっかくならコンセプトに合わせて着物を選ぶとさらにテンションが上がります。

さらにこの日は帯も凝ってみました。
帯自体は「株主総会」の記事でも身に着けていた大叔母から譲ってもらった夏帯です。
ですが、「株主総会」の時は普通のお太鼓結びでしたが、今回は箱舟結びという結び方にしています。
この結び方は難しいものではないのですが、三重仮紐(さんじゅうかりひも)という隠し道具を使っています。

ふんわり結んだ箱舟結び

慣れれば、おそらく三重仮紐がなくても結べると思いますが、せっかく世の中にあるものを使わない手はないので、使ってしまいましょう!
また、三重仮紐は他の変わり結びでも使えるので案外使い勝手がいいです。
もしかしたら、そのうち新しい帯結びを自分で開発するときにも役立つかもしれません。

三重仮紐。真ん中が三重のゴムになってます

ちなみに、「箱舟結び」とは言いますが、結ぶというより、ほとんど帯を折り込んでいるだけなので、お太鼓よりもよほど初心者向けだと江戸っ娘は思っています。

そして、この帯結びを選んだ理由ですが、帯が横向きに折り重なっている様が本を横向きに積んだ形を彷彿とさせるからです。
また浴衣の横線模様ともマッチしているので、今回はこの帯結びを選びました。
夏帯で結んでいるせいか、ふわふわした見た目がまた涼しげなのもいいですよね。

浴衣と帯が比較的馴染む色なので、小物は今回もワンポイント仕様のオレンジ色です。
でも、この帯締め、オレンジ一色ではなく、幅の10分の1くらいに緑の差し色が入っているので、今回の浴衣にも難なく使えました♪

ワンポイントで華やかさを!

最後の仕上げに日よけ部分が大きめの麦わら帽子をかぶって今回のコーデの仕上げ!としたかったのですが、台風直前の強風のため、はたまた断念。
浴衣と麦わら帽子コーデしたいのですが、今のところ縁がないのは日頃の行いでしょうか・・・
まだ今季何回か浴衣でお出かけする機会はあるはずなので、ぜひリベンジしたいと思っています!
とはいえ、これから9月にかけてが台風の本格シーズンなので、浴衣でお出かけの日と重ならないことを願うばかりです^^;

麦わら帽子かぶりたいっ!

ちなみにこれは江戸っ娘の超個人的な考えですが、浴衣というのはどちらかというと着ている人が涼を感じるというより、涼しげに着ることによって、その浴衣姿を見た周りの人たちに涼を届けるという役目もあるのではないかと思っています。
なので、もちろん着ているときに汗をかくことはしょっちゅうですが、外を歩くときはなるべく涼しげに見えるように心がけています。
ある意味では「おしゃれは我慢」を地でいっているところはあるのかもしれません。

でも、我慢だけではもちろん面白くありません。それを帳消しにしてくれるのが、周りの方たちとの交流だと思います。
やはり洋服で出歩くときに比べると、「素敵ですね」とお声がけいただくことが多いので、「次はもっときれいに着よう」というモチベーションに繋がります。

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