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お手紙の楽しさ、やさしさを体験しよう|『ゆかいなゆうびんやさん』|大人にもおすすめの絵本

小さい頃、絵本がいろんなことを教えてくれた。おいしそうなホットケーキやピクニック、船には錨というものがあること、昔恐竜という生物がいたこと。

だからこそ、子どもには絵本を通してたくさんの素敵なものに出会ってほしい。これ見てみたい!これやってみたい!そんな風に思わせてくれる絵本を、たくさん子どもに贈って、出会いを提供したいのだ。

そんな「出会い絵本」のひとつがこちらだ。

『ゆかいなゆうびんやさん おとぎかいどう自転車にのって』
ジャネット&アランアルバーグ 作 / 佐野洋子 訳
価格 1,430円(本体 1,300円+税)
28ページ 
A5変型

ジャネット&アラン・アルバーグは夫婦の絵本作家。ふたりともイギリス出身で、ジャネットが絵を、アランが文を担当した。

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自転車に乗って郵便を届けるゆうびんやさん。そんなゆうびんやさんが郵便を届ける相手は何と物語の登場人物たち。世界中に知られているあのキャラクターたちは、どんなお手紙を受け取るのか。わくわくしながらページを捲ることができる。

そしてこの絵本のお楽しみの1つが、物語に出てくるお手紙を実際に手に取って読めること。絵本に同封されているので、物語中の絵本を読むことができるのだ。物語に没入できること間違いない。

それだけではなく、ページがポケット状になっているので、封筒から便箋を取る動作を体験できるのだ。

お手紙を受け取って開き、どんな内容かワクワクするあの体験が、疑似体験できるのだ。読者の絵本体験にこだわって作られている絵本に、心をがっちり掴まれてしまう。

絵本を読む子どもは、ひとりでお手紙を書く、あるいは受け取って封筒を開いて便箋を読むことに慣れていないはずだ。初めての子どもも多いだろう。この絵本を通して、初めてのお手紙体験をし、心からわくわくどきどきしてほしい。それが原体験となってお手紙を書くことに慣れ親しんでくれたら、絵本を贈った側としてそれ以上嬉しいことはない。

「私もお手紙書きたい!」「ポストにお手紙入れたい!」この絵本を読んで、そんな風に子どもが言ってくれたら、何より素敵だと思うのだ。




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