白識想白

距離感が分からない

言葉を、距離を詰める道具として使う度に嫌悪する

泣きたくなる

やっと欲しかったものを手に入れたと思っても

スルスルと手から滑り落ち

本当にこれでいいのかという葛藤が淀む

視界が歪む。視線が、零れ落ちる。

出会いだとか別れがあったとして。

同じ人はいなくてひとつひとつの心の破片を拾っては

どんな色か確かめる度に

自分の色が失われていく

ただ白く

白くなりたい

何物にも染まらない白に。

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