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肌と私の歴史。 〜途方に暮れてから、スキンケア瞑想に出会うまで〜

肌の悩みの深刻さって、命とは直接は関係が結びつきにくいからか周囲に伝わりづらい。例えば、「肌荒れがひどいので、今日は学校を休みます」「仕事を休みます」というのはなかなか理解されなかったりする。

そんなふうに思うようになったのは、ひどい肌荒れに悩まされたことがあるから。6年ほど前の出来事です。顔の皮はどんどんめくれ、指先の皮も動かせないほどに膨れ上がっていました。一日中、かゆみが止まらず、お風呂に入ることも、手を動かすのも怖くて。人に会うのが億劫になり、部屋に引きこもり、家族以外の誰にも会わない日が数ヶ月間続きました。

そんな時は、心も元気がない。どんな綺麗な景色を見ても、美味しい食事をしても、「きれい」「美味しい」と思えなくて、心が動かなかった。肌と心は繋がっている、というのを実感しました。
何故なのか、同時に生理も止まってしまった。肌の調子が少し良くなったと思えば、また荒れる。アトピーに効くと言われる商品や方法を検索する毎日。かと言って、一向に良くはならないー、その繰り返しが1年ほど続き、途方に暮れていました。

特効薬も、飛び道具も無い。この時期から痛いほど学んだのは、この真理。健康になりたければ、規則正しい生活と食事を徹底すること。それしかないんだ、と。

それに気づくまで、自分にはどんな健康法が合うのか、大きな不調に直面し、ありとあらゆる方法を試すことに。

有機・無農薬食材、発酵食、酵素玄米、グルテンフリー、ビーガン、運動、ヨガ、瞑想、冷え取り、塩浴、肌断食、バストケア、ハーブ、アロマ、ホメオパシー、バッチフラワー、メタトロン、アーユルベーダ、等ここには書けないような謎なものも(笑)。

おかげで、今でもの自分の礎がこの時期にできたと感じているし、体の仕組みも勉強することができました。1年で体重も7キロ落ちるという嬉しいおまけもついてきた笑。

肌はというと、今ではすっかり良くなり、多少のことじゃブレない肌になりました。どんなスキンケアやハンドクリームを塗っても、しみてしまったり痒みの出た肌は、バリア機能を取り戻した。

身体には、自分の身体を修復しようとするリジリエント能力があることも体感できた。今でも乱れた食生活や、外食が続くと荒れてしまったり、痒みが出ることはあるけれど、「あ、小麦を取りすぎてるからだな」とか「あれがストレスになってるからかな」と引き金がなんとなく分かるようになり、どっしりと構えることができるようになりました。

「日常」では
①できる限り有機や無農薬の食材を食べる(添加物を取らない)
②よく噛む
③肌につけるのは天然素材のものにする
④身体を温める
⑤身体を動かす
を大切にすること。それ以外は「非日常」として、愉しむこと。

上記の5つのポイントって、きっとどれもがお金やビジネスになりにくいから、マーケティングの声の大きさに負けてしまい、生活の中では見落としがちで、忘れがち。でも、これが私の最適解だな、と自覚しています。

そして、そんな私の“スキン・ジャーニー”の中で、出会ったのが、「スキンケア瞑想」です。必要なのは、スキンケア用品(化粧水でもオイルでも)と自分の手だけ。
ホリスティックビューティ協会代表の岸紅子さんが考案した、瞑想しながらするスキンケアメゾットです。

もし、スキンケアをするついでにセルフヒーリングができたなら、それはきっと現代を生き抜くスキルになるだろう、とは開発者の岸紅子さん

ガイドを聴きながら行うと、Gratitude(感謝)が溢れて、優しい気持ちになれます。自分に声をかけ、「ありがとう」を伝えると、湿疹さえも愛しいと思えるようになって。

導入は肌という身体の外側だけど、内側の部分、自分の性格や欠点、他にも、変えられない過去だって、少しずつ自己肯定できるようになりました。

肌が調子が悪いと心が弱くなる。だとすれば、自分の心を豊かに満たしていければ、きっと肌だって元気になって行くはず。肌は第3の脳や1番大きな臓器と言われているから、心の影響が伝わることって、きっと自然な成り行きだ、とそんなふうに思うようもなりました。

さらには、体も心も変化はいつだって牛歩の速さだけど、自分へのありがとうの気持ちを第一歩にしたら、優しさで満たされて、嬉しいことがたくさん起きるような気さえしてくるような気が。自分へのセラピー時間を経ると、前向きになれるんですよね。

そして、ご縁があって、その英語版をお手伝いさせていただけることになりました。もし良かったら、一度見て頂けると嬉しいです。

・Self-soothing Meditation -A Skincare Ritual-

国境も性別も超えて、誰でも瞑想に没入できるようなイラストにしたこと、そして、英語の合間に「ありがとう」という日本語が入ってるのも、工夫したポイントです。自分をSoothing(うっとり、いやす)させるスキンケアってRitual(儀式)なんですよね。ニュージーランドの友人が名前をつけてくれました。

最後に。
当時のボロボロだった肌の写メを時折見返すことがある。「よく頑張ったね」と、それを見ては、弱さや痛みや身体を愛しいなと思うようになり、勲章のような、少し誇らしい気持ちになる。きっとこんな肌との「ジャーニー」はこれからも続くけど、自分の肌を信じる、という基本にいつでも立ち帰れたらと思う。

素敵なイラストを描いてくれたのはニュージーランド在住のイラストレーターの湯浅望さん