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利尻島ぐらし#22 百名山への挑戦②~利尻山登山~

いよいよ利尻山登山へ!(登るまでのことは、前回ブログを見てください)

利尻山登山は登りは6時間、下りは4時間くらいかかるといわれ、中級者向けの鴛泊コースと上級者向けの沓形コースの2つに分かれます。私は今回、鴛泊コースから登ることにしました。


朝4時に起床。

朝ご飯も軽く済ませ、4時40分頃家を出発。

登山口までは自力でいかなくてはならないので、まず自転車で富士温泉まで漕いでいきます。富士温泉からはすでに上り坂が続くので、自転車を置いて歩いて向かうことに。

この道路歩きが40分ほど続くのですが、これがとにかくツライ…。以前原付で通ったことある道なので、長いことも知っているし、ひたすらアスファルトの坂を上っていくだけなので、かなりツラかったです…

キャンプ場に着くまでにかなり体力を消耗してしまい、これから登るのか…と思うと恐ろしかった…。ここから10分ほどさらに歩き、やっと3合目で登山口となる、甘露泉水に到着!

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この先水場は一切ないので、ここで水分補給をします。

予定より遅めの5時50分、登山口出発です!

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まずは、森の中を歩いていきます。鳥の声をききつつ、そうそう山ってこんな感じ、楽しい~!と歩いていました。この時はまだ余裕があったんですね…。

スタスタ歩いて4合目、5合目と到着。

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登山というと背の高い木々の中を歩くことを想定していたのですが、利尻山は5合目過ぎるとだんだん高い木がなくなってきます。

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だんだん視界がひらけている状態に頂上に着いてしまうのではないのか?!と錯覚し、隣のポン山に間違えて登ってしまったのではないか…と勝手にひやひやしたりもしました笑。

道は、土の歩きやすい道から石がごろごろの道になってきます。

登ったのが7月下旬だったので、途中の道にも花が色々咲いていました!(登山中写真を撮る余裕があまりなく写真は少ないですが)。

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でもその分ミツバチや小さな虫が本当に多かった…!7合目あたりからは、大量の虫が行く道先にずーっといるので、元気なうちは振り払いながら進んでいました。

8時半に8合目の長官山に到着!

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ここからは、利尻山の頂上が見えてここまで近づけたんだ~と嬉しくなります。雲もなく、てっぺんがくっきり。雪渓も少し残っていました。

姿は見えるけど、ここからも長かったです。雲もどんどん上に上がってくるのが分かったので、早く行かなきゃという焦りもありました。

9時15分 9合目に到着。

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上に見える岩を見て、頂上あとちょっとだ!と元気が出てきます(のちにあれが頂上でないことが分かるのですが…笑)。9合目を過ぎると、お花畑が広がっていて絶景でした。

ほど歩くと沓形コースとの合流地点が! 

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ここからが最大の難所です。急なあげく、地面が脆く、登りにくい。もうすでに疲弊しているのですが、体力がどんどん奪われていきます。それでも、最後の体力を振り絞って登りきり

10時半 頂上に到着しました…!!!

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頂上は晴れていて絶景が!鴛泊方面は、雲がなく景色が良く見えました。

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反対側は、雲海が広がっていてそれはそれで綺麗。

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異なる景色を見ることができて、それはそれでお得な気分になりました笑。

そして頂上にもお花が沢山!

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広がる海と花の絶景にしばし見とれてしまいました…。迷っていたけれど、この時期に来れて本当に良かった!!

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ここで買っておいたおにぎりで昼食タイム。頂上は幸いにも風がなく、晴れていて遮るものもないので、、とにかく暑かった~!普段あまり飲まないからと2本しか持ってきていない飲み物も(しかも1つは300ミリ)、登りであっという間に半分以上飲んでしまい、喉が渇いてもごくごくと飲めず辛かったです。

以前姫沼の売店の方と話したとき、利尻山登山するならとにかく水を多めに持っていく!!というアドバイスをもらっていたのに…。重くなるからとケチってしまった自分を恨みました…。

本当は30分ほど休めばいいかなーと思っていたのですが、やはり着くとこの景色を長く眺めていたいなあというのと、疲れもなかなかとれず、結局1時間ほど頂上に滞在してしまいました。

途中で何回かあった方とも頂上で少しお話したり、写真を撮ったり、楽しい時間を過ごしました。ここで出会った方とは、下りでも何回かお会いすることになるのですが(抜かしたり抜かされたり…)

山って知らない人同士でも、連帯感というか、同じ目標に挑戦する仲間のような気持ちが生まれるので不思議ですよね。山に行く人は分かると思うのですが、山に行くと挨拶をしたり、頑張ってください~あともう少し!など自然と出会った人同士で声掛けする姿が見られます。

恥ずかしがりな日本人には珍しいような気がしますし、普通の生活ではあまりないと思うのですが…

それがなんだか面白くもあり、嬉しいのです。これを密かに”山マジック”と心の中で呼んでいます笑。

さて、下りたくない気持ちを抑え11時半過ぎに下山開始。

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分かってはいましたが、この下山が想像以上に大変でした。登りが予定より1時間半ほど早くいけたので、下りも早く着くかなと思ったのですが、

あの登りでも苦労した脆い道を下るのは至難の業。あそこのくだりで、滑らない人って果たしているのでしょうか…?絶対転びたくないと思っていたので、ゆっくり慎重に、でも何度もずるずる滑りつつ降りていきます。(ちなみに途中で会った方は6回ほど転んだそうです…)

絶対転ばないために人にはお見せできないような降り方をしていたりもしたので、こういう時1人で登ってて良かった~と思いました笑。

大きめの岩もゴロゴロあったりするので、下りであっという間に膝が痛くなる…。

そんなこんなで苦労しながらも、登りの時にはあまり余裕がなく見ることができなかった景色も楽しみ、足を止めながらもゆっくりと降りていきました。

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人のペースに合わせていたら疲れてしまうけど、1人ならどんなペースでもいいし、休憩も好きな時にできるし、写真も撮れるし、1人登山サイコー!と思っていた私。

でも下りは特に楽しみもなく、ただもくもくと下るだけなので、なんだか寂しく時間も長く感じられました。昔家族で登っていた時は、下りながら歌を歌ったり、しりとりもしてたりしたな…と思い出してなんだか感傷的になりつつ、ひたすら下っていく。

不思議なことにくだりの方が長く感じられました、着きそうでなかなか着かない。。膝も喉の渇きも限界…となったころ、ようやくゴールの甘露泉水へ到着!!

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あの看板の見えた時の嬉しさといったら…!

すぐ湧き水を汲んで、一気に飲み干しました。この冷たい湧き水の美味しさは一生忘れないかもしれません。本当に”生き返る”感じがしました。

でもまだ終わりではありません。

近くのキャンプ場で一休みしてから、自転車の置いてある温泉まで40分歩きが待っています。

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朝はあんなに苦労した長い道のりだったし、疲労は限界を超えていたけど、なんだか達成感で満たされていて、音楽をききながら歩いていたらあっという間。

帰りにコンビニに寄り、大好きなジンジャエールとちょっといいアイスを買う。自転車で帰る時に、ふと上を見上げると立派な利尻山が。

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あそこに登ってきたんだ…!と誇らしさと嬉しさで胸がいっぱいになりました。何回も見ている利尻山だけど、前とは違う見え方になりました。

本当に頑張った、よくやった、私。


結局かかった時間は、登り4時間半、下り4時間。

久々の登山、そしてはじめての1人登山にしては、良かったんじゃないかな。お酒を飲む気分ではなかったので、帰ってジンジャエールで一人宴。

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次の日恐ろしい筋肉痛に悩まされることになるのですが、それも含めいい思い出になったのでした。









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