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病院広報と動画

現在、医療広報(病院・クリニック)における動画での患者様へのアプローチは過去に比べて重要度が上がってきています。まず、皆様ご存じの通り時代の変化とともに病院やクリニックを探す環境が変化してきています。スマートフォンの使用頻度が幅広い年齢層で増加していることなどから、病院を選ぶ理由として WEB経由での来院の割合が急激増加しています。WEBからの流入を増やすためにも公式サイトに力を入れ情報発信を強化したり、WEB広告出稿をするなど様々な手法がございます。今回はその中でも動画に注目をしてみたいと思います。

動画での広報活動とは?

動画と言ってもプラットフォームは多々存在しています。皆様ご存知のyoutubeをはじめ、SNSなどのフェイスブック・インスタグラム・ツイッター等でも動画をアップする事が可能です。分野に関してもターゲットごとに分析をし、アプローチ(掲載媒体)を選定する事が重要です。特にyoutubeは手軽に画像をアップすることもでき、コーポレートサイトへの貼り付け、SNSでの拡散も可能ですのでおすすめしております。現在のyoutubeの使用者数は日本国内で6,200万(2018年調査数:参照元   https://www.netratings.co.jp/news_release/2018/12/Newsrelease20181225.html) を超えており、今後も増加する傾向が推測されます。以前までと違いスマートフォンの使用者層のように幅広い層での閲覧が増えており、医療広報としてもとても魅力的な広報ツールと言えます。公式サイト等を強化する際に合わせて動画にも力を入れることでさらに相乗効果を見込む事が可能と考えられます。

You tubeへの動画アップから始めてみる

youtubeを始められる際はまず公式アカウントを作成することからスタートとなります。病院ロゴや、紹介テキストをご用意ください。youtubeのチャンネルカスタマイズという項目を使用し、アカウント画像やチャンネル紹介テキスト(文章)をアップロードしてください。その際の注意点として、アカウント画像はロゴのような縮小してもわかりやすいもので統一されることをおすすめします。ロゴを見て流入する方もいらっしゃることからロゴ画像の設定は意外に重要項目の一つとなります。また、潜在層へのアプローチを考慮し、チャンネルの紹介文章には必ず住所をいれるように心がけてください。また簡単な文章で結構ですので、院内の紹介を少し盛り込んでみてください。

動画制作

動画の制作費はクオリティや尺、サイズ、形式、グラフィクの詳細等様々な項目により変動致します。自分で制作することで制作費「0円」とすることももちろん可能ですが、私としては外注(映像会社)様への発注をおすすめしております。内容にもよりますが、私の経験上1コンテンツで30万から100万あたりでの作成実績がございます。まず用途別での制作をしております。コンテンツ(診療科目・疾患別等)別に映像の尺や内容を設定しております。時折、TV出演した動画を使用してコーポレートサイトに埋め込んでおけばいいのではという御意見をいただきますが、著作権はテレビ局側にございますのでこちらはNGとなっておりますのでお気をつけください。こういったことからも自院で著作権を持てるオリジナル動画の制作がベストかと思います。では、ここで著作権関連のお話として、まず使用するイラストや音源(BGM)に関しても注意が必要です。私の場合はもろもろの許諾関連のコストを削減するためイラストやグラフィックはオリジナルで制作会社様にご協力いただき作成するように進めております。オリジナルは制作費が確かに高くなる傾向がございますが、今後の用途として様々な場面で使用でき、上記のようにライセンス的な揉め事も少ないと面からしても決してコストは高くないと感じております。

動画制作の注意点

動画を作成する上で、私が気をつけている項目を以下に記載します。(台割やカメラワーク、インサート演出等の細かい部分については割愛させていただきます。)

①テロップはわかりやすく大きく

→フォントのサイズは少し大きめに作成し、テロップの切り替えのタイミングも少しながめにすることで、若い層から高齢の方でも見ていただける掲載をします。

②実際に勤務している医師や職員を出演させる

→勤務医の顔をだすことで、患者様に安心感を抱いていただくことを想定しています。

③わかりやすいイラストやグラフィックを使用する

→ドクターや職員のトークのみによる解説はイメージしにくい場合も多々あるので、イラストやグラフィックでわかりやすさを追求しイメージしやすくします。

④各種の媒体(広告含む)で使用する尺をあらかじめ想定して複数作成する(例:15分・180秒・30秒etc)

→動画は広告はもちろんのこと、ドクターのセミナーや講師紹介の際等でも使用することで有効活用することが可能です。

⑤映像dataは4K対応の解像度も用意する。(解像度が荒いと見にくい)

→他院様の動画をみていて感じますが、解像度をかなり低く設定されているのか見にくくなってしまっておりもったいないなと感じることが多々ございます。現在、youtubeでは高解像度のdataのアップロードも可能ですので、予算等で問題ないようでしたらできる限り高解像度での制作をおすすめしています。

⑥動画をあまり長く時間に設定しない。長くても20分程度

→これはいろいろなサイトでも掲載されていますが、人間の集中はそこまで持ちませんので、できるかぎりシンプルで端的なアプローチをおすすめします。

⑦わかりやすさとシンプルさを重要視し、複数科目を盛り込まない(施設紹介PV等は除く)

→これは数多くの医療施設様で見受けられますが、いろいろな診療科目などを盛り込みすぎてしまうケースがあります。できればひとつのコンテンツに一つの内容にて制作することをおすすめします。

医療業界での動画制作の経験を基に今回は掲載をさせていただきました。是非皆さまの参考になれば幸いです。

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