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テレワーク緑化事情~植物のある暮らしの光と影

朝8時、仕事部屋兼物置の窓を開けはなって換気をすると、えげつないほど良い感じの朝日が差し込んできます。

私の顔を、冬のはじまりを告げるキリっとしたCOOLな風がなでていき、心晴れやかで清々しく。

えげつなく美しい朝日と植物たち

この時点で今日の仕事は決まったも同然。朝に好スタートをきった日は恐ろしく効率良くタスクをこなし、午後2時には明後日ぐらいまでの仕事が完了。余った時間で餃子を皮から手作りしたり、牛すじ煮込みを仕込んだり、皿回しの練習をしたりと、贅沢なフリータイムを過ごせるものです。

それほどまでに、朝の換気というのは大切なもの。

そんな人生を左右するといっても過言ではないぐらい重要な朝の換気を、半ば強制的にさせてくれるのが、自室にある植物たちです。

彼らは毎日換気をして空気を動かしてあげないと、すぐに土がじめって根腐れしたり、葉を黄変させていじけたり、コバエを身の回りに飛ばして嫌な感じを醸し出したりと、あの手この手で抗議をしてきます。

「言いたいことがあるんなら口で言えよ!」と思いますが、もちろん植物なのでしゃべれません。

なので、メンドクサイなあと思いつつも、毎朝換気をし、水が欲しそうな子に水やりするなどして、一人ひとりのご機嫌を伺うわけですが、そうこうしているうちに自然と自分の目も覚めてきて「さあ~て、やるかあ」と仕事モードになるものです。

また、「オフィス緑化」という言葉もあるように、視界に入る植物の割合=緑視率が15%程度あると、仕事をするうえでもストレス軽減やパフォーマンス向上につながるといわれています。

雑談や通勤がなく、ON・OFFの切り替えが難しいテレワーカーにとっては、植物のための換気や水やりタイムが1日のメリハリとなり、さらに植物が視界に入ることでお仕事デキる君へと変身し、午前中には1週間分の仕事が完了。余った時間でチョココルネをつくったり、もやい結びの練習をしたりと趣味の時間が増え、人生が楽勝に進んでいくのです。いくはずなのです。なのに。だのに。

悲劇

なのに、なんでこんなことになるのか。

水やりしようとしゃがんだ際、少し腕が鉢に触れただけなのに、「うわ!押された!怖い!痛い!殺される!うわっうわっ!」とおおげさに畳の上に倒れ込み、鉢から飛び出してのたうちまわるセロームさん。

「だ、大丈夫ですか!?」と慌てて駆け寄り、とりあえず飛び出た土を鉢に押し込んで事件をなかったことにしようとパニクっていると、今度は立ち上がった際に「キャ!」と別の悲鳴が。

悲劇2

立ち上がった際に机の角に頭をぶつけ、机上のアガベくんが地上に落下。こちらもハラワタ、じゃない、土を大げさにぶちまけて「折れた!骨折れた!死ぬ!殺される!」っと事を荒立ててくる。サラサラの土使ってるからメッチャ飛び散ってけつかりやがる。クソが。

現場処理

と、とりあえず、なかったことに、なかったことにしなければ!と、犯罪を隠蔽する心境で土を片付け、「今朝、俺は何もしなかった。事件なんて起きなかった。いい感じに換気と水やりをして清々しい朝を迎えた。人生は楽勝に進む。何も問題はない」と心のなかで唱えながら、念には念を入れてダイソンで証拠隠滅を図ったところ・・・

死体の染みか

やはり素人の不慣れな処理。土は隠せても水やりしたばかりの湿った土から畳に染み込んだ痕跡までは隠滅できず。おそらくこのジメった畳が腐って異臭を放ち、不審に思った隣人が通報、逮捕されるのも時間の問題でしょう。

その日は仕事中ずっと湿った畳が目に入り、緑視率ならぬ畳視率?が絶妙にストレスを増加、パフォーマンスを低下させ、終わるはずだった仕事の半分も終わらずじまい。

こんなことなら、鉢が転倒しないように畳に地植えしたろうかとさえ思ったテレワーク緑化の光と影。鉢の転倒にはくれぐれもご注意を。

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