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腰痛とめまい。症状がでるまでストレスに気がつかなかった。丸井せつこさん 『痛くて不安で孤独なあなたへ 人生を取り戻す回復への物語』より

今、痛くて不安で孤独な方へ

はじめまして。
『人生を変える幸せの腰痛学校』著者の伊藤かよこです。
2019年より『人生を変える幸せの腰痛学校』の読者さんを対象にしたオンラインコミュニティを運営しています。
今回、コミュニティ有志の方がご自分の痛みの体験談と回復へのきっかけを書いてくださり、それを電子書籍にまとめることができました。

本の一部をここで紹介します

腰痛がきっかけで自分のストレスに気づかれた丸井せつこさん。
物語の一部を紹介します。

高校生の頃から腰痛があり、時々ぎっくり腰にもなっていました。
ただし腰痛になっても2週間程度で治ることが多く、治れば痛みのことは忘れていました。

6年前、仕事でのクレーム対応のため出張することになりました。
出張前日の休日、ゴミ出しをしようとかがんだところ、ぎっくり腰になりました。
担当者という立場上、休むことはできないと考え、その日は鍼灸院に行き、翌日は腰痛ベルトをして出張に出かけました。
大切な仕事の前に腰痛になったことがショックでした。
またこのような状況でも、誰にも頼れないという心細さを感じました。

この日から腰痛は慢性化しました。
1時間程度座っていると、背中や腰に鉄板が入っているようなこわばりと痛みを感じます。
2か月経っても痛みが無くならないため、整形外科を受診しました。
医師からは「レントゲンで異常がないため、湿布や痛み止め以外の新しい治療はできない」と言われ、見放されたという怒りと失望を感じました。

当時の仕事は出張や残業が多く、痛みを抱えながらの勤務が苦痛でした。
治療に専念したいこともあり、数か月後その仕事を退職しました。
家事をする以外は横になり、整体や鍼灸院に通いました。
その結果、1年後には座って仕事をすることができる程度に痛みが改善したので再就職しました。

新しい職場は残業がほぼなく出張も少ないという環境でした。
しかし腰痛はまた徐々に悪化し、やがて数か月単位で軽いぎっくり腰を繰り返すようになりました。
体への負担が少ない仕事なのになぜ悪くなるのか? 自分の体への苛立ちと不安を感じました。

またこの頃、職場の人間関係がストレスで、出勤することに大きな疲れを感じるようになっていました。
仕事での強いストレスがあったため、自分の腰痛は心理的な要因で起こっているのではないかと考えるようになりました。
そのため認知行動療法という心理療法で、痛みを治療する整形外科を探し通院することにしました。

しかし腰痛は改善しませんでした。
処方された痛み止めはきかず、治療の際に椅子に腰かけ続けることにも苦痛を感じました。
一通りの治療を終えた後、医師からこれ以上できることはないと言われました。
ここでも見放されたという失望感を感じ、通院を止めました。

私は再び転職しました。
残業などはほぼなく内容にも興味が持てる仕事でした。
しかしある日、仕事中に腰に力が入らなくなりました。
慌てて半日休みを取り鍼灸院に行ったところ、疲労腰と言われました。
ぎっくり腰より回復に時間がかかるといわれ、辛さと情けなさを感じました。

さらにある日、椅子に座って仕事をしていたところ、強いめまいが起こりました。
周囲が大きく回転しているような感じです。
少し休憩し定時まで仕事をこなしましたが、帰宅途中、ふたたび強いめまいに襲われました。
足が地面に着いているかがわからず、倒れるかもしれないと思いました。
少しするとめまいがやや収まったため帰宅することができましたが、耳鳴りも起こるようになっていました。

翌日受診した耳鼻科では、耳がむくみ聴覚が低下していると診断されました。
主な原因はストレスということでした。

自分がそれほどストレスを受けていたということに驚きました。
転職しストレスを減らしたはずなのに、なぜ体調に影響するほどストレスを感じているのか? 
体調不良を繰り返す自分と生活が本当に嫌になりました。

慢性痛に加えめまいと耳鳴りが起きたことをきっかけに、このままではいけない、何かを変えなければいけないという気持ちが強く起こりました。
(つづく)

丸井せつこさん(仮名)

続きは電子書籍『痛くて不安で孤独なあなたへ』でお読みください。

せつこさんは、腰痛に加え、めまいが起きたことで「このままではいけない、何かを変えなければいけない」という気持ちになられました。
今では「痛みがない生活」ではなく新しい目標に向かって歩んでいらっしゃいます。
せつこさん、書いてくださりありがとうございました。


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