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わたしも、読書感想文を書けるようになりたい。

 noteを始めた理由の一つは、読書感想文を書けるようになりたいから。
 意外にこの考えを持ってる人は多いのでは?
 小学生の頃は幾度となく書かされた読書感想文。私はといえば、スラスラ原稿用紙を埋めることはできたものの、ほとんどあらすじ紹介になってしまっていたように思う。大人になったら、読書感想文こそ書かなくなったものの、読書は続ける大人になっていた。ただ、めっちゃいいじゃん!と感動した本も、そうでなかった本も、「どういいのか?(悪かったのか)」という部分がうまく説明できない。「最近面白い本あった?」という話題にも、本のタイトルは答えられるものの、どう良かったのかはうまくプレゼンできずに、不完全燃焼になることが多い。
 そこで、早速読書感想文の書き方を調べてみた。
 参考にしたのは以下の記事だ。

うーん、ざっくり要約すると
自分がいちばん気になったところ、面白かったところを1カ所選び、抜粋して書く
本の表紙・裏表紙に載っている「その本全体のまとめ」を読んで、その抜粋した箇所が本全体の中でどのような役割を果たしているのかを考えて書く
「自分の立場」を明確にして、その箇所が、どのように面白かったのか・気になったのかを書く
という技術がポイントらしい。
 
 というわけで、noteを使って読書感想文の練習をしてみようと思う。最初の練習台は、角田光代 著書「しあわせのねだん」。

 この本は、お金を通した視点で日々を綴るエッセイだ。
 私は現在無職で、この状況になるとお金についてシビアでクリアな目で見るようになる。お金に対する感覚が研ぎ澄まされた状態で、改めて日々使うお金がどんな幸せをもたらしているのか、他人の視点から見ることでより自分の考えを明らかにしたかったのだ。
 途中までは、あまり共感できる部分はなくてうわの空で読み進めていたのだけど、最後から2つめのエピソード「記憶 9800円×2」を読んで、ああ、このエッセイに出会えて本当に良かった、と思えた。
 最初は母と1泊9800円の旅行に行った話から始まる。著者が多忙の中時間を割いて選んだ旅館は、昭和バブル期に流行るような妙にドギツイ旅館で、松茸料理も不味く、風呂場には髪の毛が浮かんでいたほどボロボロだったそうだ。それに対して、母は文句を言うばかり。その後のエピソードも、なんだかグダグダ……。でも、著者は最後に「不思議にもっとも心に残るのは、あの最悪の旅行」と締めくくっているのが印象的だった。
 私にも似たような経験がある。中学時代に当時の彼氏と見たクソつまらん映画「ヘルタースケルター(好きな人はごめんなさい)」。隣で見てる彼氏もクソつまらんと思っているのが肌感で分かった。その時の感覚が、今でもリアリティをもって思い出せるのだ。ジブリも見に行ったが、普通に面白かったからか、そこまで記憶には残っていない。しかも、私は当時のクソつまらん映画のことを"良い思い出"として認識している。なんでなんだろう?不思議だ。
 だから、たとえ文句ばかりの旅行になったとしても、私は、母に温泉旅行をいつかプレゼントしようと思った。親子という、唯一の関係の思い出が残せるなら、9800円×2なんて、コスパがいいとさえ言える。未来に楽しみな予定が一つ増えた、とても有意義な読書だった。私も母とボロボロ旅館でまずい松茸を食べたい。

 どうでしょう?❶〜❸の順序は前後したものの、ひと通り盛り込んでみたつもりだ。読書感想文を書いた感想としては、やっぱり結構難しかった。でもそれなりに長文で書けたし、まず書けたという満足感が大きい。これからもちょいちょい練習していこうと思う。

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