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テキストの読み込みと全肢検討の親和性

皆さん、こんにちは!
クラスマネージャーの三村です。
とうとう2022年も終わりますが、早かったですねぇ~
振り返ってみて、勉強の進み具合はどうでしたか?
たとえ思うように進まなかったとしても、それでも実力は着実に積み重なってますから、出来なかった事に目を向けるんじゃなくて、少しでもいいから出来た事に目を向け、自信を持って下さいね。
むしろ少し遅れていたくらいのほうが、遅れを取り戻そうとして頑張るから丁度いいんですよ♪

【1】記述式ともリンクしている??

さて、今回はテキストを読み込むという勉強方法は全肢検討しやすくなるという驚愕の事実についてお話します(驚愕でも何でもないかもしれませんが…(笑))。
全肢検討については髙橋先生も記事を書いていますから、そちらもぜひ参考にしてみて下さいね。

まずは、読みたくもないかもしれませんが、私の経験から!

私も受験時代は長く軸足検討派だったんです。ただ、

・点数がなかなか安定しなかった事
・判断する軸足を間違えた場合、致命的な失点につながるので、1年に1回の試験で軸足検討はあまりにもリスキーすぎる

と思い、テキストの読み込み中心の勉強法に変えるタイミングで全肢検討にチェンジしました。
もちろん初めは「全肢検討なんてゼッッッタイ無理!意味不明!!俺に死ねっていうの!!!」と思いましたよ。。。

ちなみに記述では、全ての文章を可能な限り速く、丁寧に読んでいくと思います。
ただ、その中でも商業登記の聴取事項は「聴取事項は宝物」と言われる通り、特に力を入れて読んだり、不動産登記の答案作成における注意事項なんかは時間短縮のため、あらかじめ過去のものを覚えておき、省力化したりと強弱をつけて読んでいるはずです。
問題文の中の読み込みの深さに違いはあれど、全ての文章に目を通しますよね♪
これは択一でも一緒で、無駄な肢って一つもないからこそ択一の全ての肢について、強弱をつけて判断して欲しいんです(ミムラからのお願い)。

強弱のつけ方は後で述べるとして、まずはテキストを読み込むとどんなメリットがあるのか見ていきましょう!

【2】テキストを読み込むメリット

(1)文章を読むスピードが単純に速くなる

テキストを何回も読み込んで繰り返す勉強は、当然のことながら大量の文章を読み込むことになります。
すると、自然と文章を読むスピードが上がる・・・これは午後択一を60分~70分で解くためには必須の力ですし、ひいては記述の問題文もさらに速く読め、記述にもプラスの作用が出てきます。

医者や弁護士の方って大量の文献や資料を、素人目から見ると「あれってどうやって読むの?そんな時間ある??」って思うくらい、ものすごいスピードで読みますよね。
あれは日頃から大量に読むことで、自然と読み込むスピードが上がってる側面があります(ニンゲンッテスゴイ!!)。

(2)キーワードの拾い読みが可能になる

始めのうちは慣れてないため、一字一句丁寧に文字を追うことになるため、どうしてもテキストを読み込むのに時間がかかります。
また、テキストの内容が頭に入ってこない感覚もあるため、分からない箇所は行きつ戻りつ読んだりしていると、余計に時間がかかりがちです。
けど、自分では意識出来ないほど頭の奥の方にテキストの内容は残ってますから、始めのうちはサラーッと止まらずに読み進めて下さいね(入門講義をストップせずに聞いていくのと同じ感覚です)。
その後、読み込む回数が増えてくるにつれ、キーワードを拾って、そのキーワードをつなげながら読めるようになるため、テキストの読み込むスピードは格段に上昇します。
この段階に入ることが出来ればしめたもの。
ただ、この段階に入る前にテキストの読み込みをやめてませんか?
であれば、もったいない!!

最終的に、読み込む量が十分に足りていれば、キーワードのみで事案把握ができたり、表のチェックのみでテキストの内容を思い出せることも可能ですが、このレベルに到達できるのは得意分野とかの限定された場面に限られるでしょう。

さて、ここからが先ほどの強弱のつけ方と関連する部分になりますが、試験の問題文を読む時って、まずは全肢をサラーッとキーワードを見つけながら検討します。
自分が知っている知識か否かをすばやく判断し、知らない肢は捨てる。
次に、残った肢を慎重に読み、選択肢との組み合わせにより答えを出す。

ほら!
この問題検討の仕方って、テキストの読み込み方法とリンクしてると思いませんか?
テキストの読み込み時は「精読(遅読?)→(回数を重ねるにしたがって)キーワード読み」、問題演習時は「キーワード検索→精読」と順序は逆ですが、テキストの読み込みを通して選択肢を検討する際のキーワード抽出方法をマスターし、その方法を実際の問題演習で実践し、検討する肢は精読してテキストの内容と照合しているという流れになります。

一体、キーワードってどうやって見つけるんだろうと思った、そこのあなた!!
キーワードは講師が講義でマークした箇所や自身でマークした箇所の場合もありますが、読み込む量を十分に確保していれば自然とスピードを上げるための読み方が身につくので、キーワードはどれ!?と血眼になって探す必要はありません。
読み込む量が読み方を変える。まさに量が質を変えるわけです。

(3)日本語の文章理解を助けてくれる・論理構造を見破りやすい

(ⅰ)日本語の文章理解を助けてくれる

テキストの内容を繰り返し、大量の文章を読み込むこと。これは単純に日本語を読み解く能力も高めてくれます。
文章には「含意(がんい)」があり、単純な一文にも「含んでる意味」というものがあるんですよね。

言っている意味がわからないと思うので、過去問を題材に見ていきましょう♪

会社法H28-30(エ)
会社法上の公開会社であり、かつ、大会社である会計参与設置会社は、監査役会を置かなければならない。

(答え)×

今、私の手元にあるテキストには、「公開会社である大会社は、監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社を除き、監査役会を置かなければならない」と書いています。

H28-30(エ)の肢は、両委員会等設置会社のことを明確に否定していないから、監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社のことを含んでいる文章であり、公開・大会社でも両委員会等設置会社であれば監査役会を置く必要はありませんから、誤りとなります。
これが「含意」の意味するところであり、H28-30(エ)の単純な一文の中に「言ってない事は含んでいる」ことが読み取れます。
普段、会社法のテキストを読んでいると、注釈として(監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社を除く)旨の記載はよく見かけると思いますが、この「言っていない事に気づけるか?」が1つのポイントとなります。
テキストを読み、大量の文章に触れているうちに、今お話した含意であったり、文章のニュアンスをつかみやすくなるでしょう。

(ⅱ)論理構造を見破りやすい

会社法H23-31(ア)
指名委員会の委員の過半数は、執行役を兼ねることができない

(答え)○

この問題は、「A=B,B=C,よってA=C」と論理をつなげていく問題です。

A:指名委員会の委員の過半数
B:社外取締役
C:執行役でない者

「指名委員会の委員の過半数は、社外取締役でなければならない(A=B)
→社外取締役は、指名委員会等設置会社の執行役でない者(B=C)
→よって、指名委員会の委員の過半数は、執行役を兼ねることができない(A=C)」

法律家になるために論理操作が出来て欲しいと思って、このような出題をしているのかもしれませんが、テキストも説得力を持たせるために論理的に書かれています。
どういう読み方をするかにもよりますが、接続詞一つとっても、「したがって」「その結果」などの順接、「しかし」「ところが」などの逆接、「あるいは」「一方」などの対比、「例えば」などの具体化・・・接続詞一つに着目して読むだけで論理力が磨かれます。
また、論理構造を把握していると、文章を読み込みやすくなりますから、テキスト読みのスピードアップにもつながりますね。

といっても、(3)(ⅰ)(ⅱ)はテキストの読み込みの補助的な効果です。
一肢ごとの理解が深まり、全肢検討しやすくなるかな!?といった程度のもの。
もし法律の知識以前に、文章そのものの意味が読み取りづらい方がいらっしゃったら、テキスト読みを是非試してみて下さい。

【3】最後に

今年一年、本当にお疲れ様でした!
普段カウンセリングでお話させて頂いていると、一人一人与えられた条件のなかで一生懸命努力なさっていることが伝わって来ます。
とっても真面目で逆に心配になるくらい。。。

だから

もっと、自分を誉めてあげてくださいね

もっと、自分をいたわってあげていいし

もっと、自分をねぎらってあげていい

直前期を乗り越えるために、この年末年始、少しでも自分を休ませてあげてください

幸せの風は

必ず吹きますよ

あなたに

明日に

この先の未来に


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