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谷川俊太郎は教科書に載っている詩人である

 休日だが、雨が降っている。noteを更新しよう。  

 教科書に載っている作家で思い出した。
「谷川俊太郎さんの詩も、教科書に載っていた」
 と妻くんがいったのである。
 そういえば、私の時代にも、谷川俊太郎さんの詩は、教科書に載っていた。
 教科書で無理矢理読まされる作家(詩人)は、一瞬、その作家(詩人)のほかの作品を読もうという気が失われるものだが、この人の場合は、そうではなかった。

 私(たち)の心情につながっている、と感じたからだろう。

 大学生の頃、私は、谷川さんの詩をよく読んでいた。現代詩文庫に入っていた詩や、個別の詩集、たとえば「日々の地図」「世間知ラズ」などを読んでいた(もちろん、いまでもいろいろと買って読んでいる)。
 サイン会にも、数回足を運んだ。
 2015年7月、池袋リブロが閉店するに当たって、2Fのぽえむ・ぱろーるで行われた谷川俊太郎さんのサイン会にもいった。
 当時、谷川さんは83歳。
 時間前にいくと、谷川さんの朗読の声が店内の一角に大きく響きわたっていた。「な、なんだ!?」と思ったが、谷川さんが朗読をしているのだった。
 店内にある詩集を好きに手に取って、朴訥に読み上げていたのである。

 自由なひとである。
 ああ、こういう闊達な老人になりたい、と私は思った。

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