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退職代行サービスの急増:「上司は部下の離職を防ぐために事前に何をしておくべきなのか?」具体的な方法を解説

『自走するチームの作り方』著者で、チームビルディングコンサルタントの伊藤じんせいです。

部下とのコミュニケーションに困っている上司の方に役立つコラムを日々、投稿しています。

先日、若者の間で退職代行サービスの利用が急激に増え、ブームになっているというニュースを見ました。

私は専門家として、このニュースは部下とのコミュニケーションに困っている上司にとって、避けては通れない内容だと思いました。

ですので、今日は、この話題について取り上げていきたいと思います。

いま、話題の退職代行サービスですが、これを使って会社を辞める手続きをすることに対して違和感を感じるのは、私だけではないと思います。

もしかしたら、あなたも
「会社を辞めたいのであれば代行サービスなど使わずに直接、言ってほしい」
「退職代行を使うなんて、けしからん、理解できない」
などと思っているかもしれません。

しかし、私たちの気持ちに反して、退職代行を使ってまで会社を辞めたいと思う若者の気持ちの裏側には何があるのでしょうか?

そして、上司であるあなたは、具体的にどのような対策を、事前にしておいたら良いのでしょうか?

辞めるということも言えない若い従業員が、会社への不満や要望を言えない背景には、上司と部下のコミュニケーション不足による信頼関係の欠如があります。

私の行っているコンサルティングや研修では、上司と部下のコミュニケーションを促進し、信頼関係を築く演習を沢山行っています。

その中でも、上司が部下の気持ちを理解し、部下も上司の気持ちを理解することができる役割逆転演習というエクササイズは効果的です。

これは、上司と部下が普段の立場を逆転させ、お互いの立場を理解する演習になります。

以下にその具体的な実施方法を紹介しますね。

  1. 上司とその部下のペアを作る。

  2. 具体的なシナリオ(例えば、面談の設定で上司役と部下役でというシナリオ)を設定し、上司と部下が役割を逆転してロールプレイを行います。

状況設定の例:

部下役(Aさん)は、最近担当しているプロジェクトで課題を抱えています。課題解決のために、上司役(Bさん)に提案を行うことを決意しました。

スクリプト例:

[シーン開始]

Aさん: 失礼します。Bさん、少しお時間いただけますか?

Bさん: Aさん、どうしたの?何かありましたか?

Aさん: はい。実は、最近担当している○○プロジェクトで、いくつか課題を抱えているんです。

Bさん: なるほど。どんな課題ですか?

Aさん: 一番の問題は、(以下、アドリブで)

Bさん: なるほど。他に何か課題はある?

Aさん: はい。(以下、アドリブで)

Bさん: 確かに。他に何か課題は?

Aさん: はい。(以下、アドリブで)

Bさん: 確かに、それは大変だね。何か解決策は考えている?

Aさん: はい。いくつか提案があります。

Bさん: 具体的に聞かせてくれませんか?

Aさん: はい。まず、(以下、アドリブで)

Bさん: なるほど。どれも良い提案だね。ぜひ実行してみよう。

Aさん: ありがとうございます。

Bさん: (以下、アドリブでアドバイスなどを)

Aさん: はい、分かりました。

Bさん: 何か困ったことがあれば、いつでも相談してください。

Aさん: ありがとうございます。

[シーン終了]

ポイント:

  • 部下は、具体的な課題と解決策を提示する。

  • 上司は、部下の話をよく聞き、不明な点は質問をし明確にするためのサポートをする。

  • 互いに協力して、課題解決に取り組む。


このような役割逆転演習は、上司にとっても部下にとっても、お互いを理解する新しい視点を見出すことができるでしょう。

またコミュニケーションが円滑になるので、離職を考える際に、直接、上司に相談ができるような信頼関係を築くことができます。

退職代行サービスを利用した離職を未然に防ぐためにも、ぜひ、今日、紹介した演習を、あなたの職場でも実践してみてくださいね。

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著書『自走するチームの作り方』
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