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流行り病が遺してくれたもの

先々週我が家に一大トラブルが訪れた。

そう、アイツが流行りだしてからすでに3年目になるのだが、ついにアイツが我が家にやってきたのだ。
長男がまず高熱が出て抗原検査をすると陽性反応。そして翌日には家族全員が検査をして妻が陽性反応が出た。
このまま家族全員が倒れていくのかというような不穏な空気を感じながら先週は過ごしていた。

家庭内隔離とはいえ狭い我が家では実質4分の2の人間を隔離することは実質的に不可能だ。ということで結局は家族全員がマスクをするという程度の対策しかしていない。
長女は怖がっていたが私的にはもういっそのことかかってしまって抗体を手に入れた方がいいのではないかという半ば諦めにに似たものを感じていた。

根源となった長男は当日に発熱した以降は平熱に下がりケロっとしていた。
陽性反応だった妻もその日は喉が痛いとか鼻水が出るとか症状を訴えていたのだが翌日以降は全く症状がなくなったと言っていた。

結果としては私と長女は最後まで耐え抜いたように思う。(実際はどうだったかは定かではないが、、)
私も長女も少しばかり喉がいがらっぽくなったり鼻水が出たりはしたのだが発熱までには至らずだった。


先々週土曜日から先週の土曜日までは自宅待機を余儀なくされた。
もちろん子供たちは学校を休み、私は仕事は毎日在宅勤務をすることになった。仕事柄在宅でできる仕事で良かったとは思う。
おかげで出張などで取られる時間もデスクワークをこなすことができて随分先までの仕事をすることができた。

子供が二人ともいる中での在宅勤務にも少し慣れた。子供たちも退屈なのだろう。ゲームをしたりタブレットでYouTubeを観たりと思い想いの時間を過ごしていたのだがパパの邪魔にならないようにとかなり気を使ってくれていたようだった。

3食の食事もレトルトカレーや冷凍食品などが中心だった。
最初はカレーが毎日食べられると少しテンションが上がったのだがさすがに4日も経つと飽きがきてまるで空腹を満たすためだけの食事になった。

そんな中で一つ嬉しいことは食事の時間には必ず家族が揃って一緒に食べることができたことだ。本来ならば隔離して食事は一緒に取らない方が良いのだろうがこんな時くらいは家族が一緒になって話題を共有しながら食事する方がいいと私が提案した。

思えばこれほどまでに家族4人が同じ時間を同じ空間で過ごすということはほとんどなかった。やむなくではあるが非常に貴重な経験だと思うのだ。
毎朝体温計で体温を測りみんなに「どうだった?」と声をかけて体調良好を確認しあっては喜び合うことも何か非日常的な感覚があり新鮮だった。

この機会を通して家族の会話も増えてそれぞれがそれぞれを気遣い合うような関係性が増したようにも思う。
そう考えれば、今後濃厚接触者という概念もなくなるであろうこの病災による自宅待機の経験も後々良い思い出になるのかもしれない。


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