見出し画像

249☆イタリアの小さな村バルバラーノ・ロマーノ

ぼんじょーるの!
雲は出てるけどローマの強い秋の日差しも時折感じられる爽やかな日曜の朝です。
今週はずっと雨予報が出てましたけど、日本の秋雨のように1日中降り続くことはなく、小1時間豪雨が降って晴れて、また降って、というようなこの2、3日でした。

さて、ブラッチャーノ周辺にはかわいい小さな村、というか集落というか、とにかくエトルリア時代に起源をさかのぼることのできる場所が多くあります。
私も行ったことのない村、知らない村がたくさん!

数年前、日本ではおそらくまったく紹介されたことのないであろう小さな村、イタリア人ですら知らない人が大多数であろう、バルバラーノ・ロマーノに行きました。

本来の地名としては「バルバラーノ」だけなのですが、ヴェネト州ヴィチェンツァ県にも同名の村があるため、形式的に「ロマーノ」とつけて「ローマのバルバラーノ」となってます。
(ちなみにヴェネト州のバルバラーノは「バルバラーノ・モッサーノ」
バルバラーノ・ヴィチェンティーノ村とモッサーノ村が2018年に併合してこの地名になったそうです。)

とてもかわいらしくて、ブラッチャーノから路線バスでも行けそうなので、今度のオンラインサロンは、このバルバラーノから配信することにしました!

凝灰岩の壁で囲われた小さな村

イタリア各地で見られる昔ながらの村と同じように、バルバラーノもやはり壁に囲われています。

画像1

この時計塔の下のポルタ・ロマーナ、ローマ門をくぐった向こう側がバルバラーノ旧市街です。
15世紀の終わりには壁の造営が終わり、1863年に時計付きのこの門が造られたそうです。

以来、ローマから来た人は、この門を通らないと中に入ることができません。
現在の人口は1000人ちょっと!
正真正銘、イタリアの小さな村です。

画像2

修復はされているでしょうけど、壁がきれいに残っていて見ごたえがあります。
何しろ小さなエリアなので、そんなに多くの観光スポットがあるわけじゃありません。

画像3

でも入り口にこんなかわいいガイド看板があったりして、小1時間ぐらい楽しむのにちょうど良い規模感。
何より、街並みがムチャクチャかわいいんですよー!

画像4

遺跡並みの古さなのに、現役で住居になっている家がステキすぎる……。

町を囲う壁と同じように、周囲で産出されるTufoトゥッフォと呼ばれる凝灰岩が使われています。
これ、切り出すときはやわらかいけど、風雨にさらされると硬くなる便利な石なんですよ。

そして、バルバラーノ村のほとんど全てのおうちが、この凝灰岩でできてるんです。
町全体を明るく感じるのは、このやわらかなベージュ色のせいかも!

画像5

小さな広場に残る噴水も相当古そうです。
ちょっと調べてみたけどよく分かりません……金曜に行ったとき確認できるかな。

画像6

こちらは壁に囲まれた旧市街のもう一方の出口で、ポルタ・カナーレ、渓谷門でしょうか。
すごい急坂ですが、このまま下っていくと渓谷へ降りていくことができるようです。

断崖絶壁の上に造られた村

バルバラーノの村はずれは、こんな感じの断崖絶壁です。

画像7

ヴィテルボ県なので、天空の町チヴィタ・ディ・バニョレージョと同じ県で、渓谷のちょうど丘になった部分に村が造られています。
そんなわけで谷底から攻め入っていくには、相当無理のあるロケーション(汗。

それでも果敢に攻め入ってきた征服者の歴史としては、
8世紀のロンゴバルト族の侵入に始まり、そこから
13世紀にローマ教会領
14世紀にはアングイッラーラ領、その後ブラッチャーノのオルシーニ家
15世紀には一瞬ボルジア家……チェーザレが占領したんですねぇ。
そしてまた教会領に。

ローマ門から入ってバルバラーノのメインストリートを歩き、10分ちょっとで村はずれという本当に小さな旧市街です。

そして、端っこの断崖絶壁の先に広がるのはこの景色!

画像8

渓谷のなかにぽっかり浮かんでいるのがよく分かりますね。

画像9

グーグルマップのスクショ。
赤いラインで囲まれたところがバルバラーノですけど、ほんとに緑に囲まれたエリアです。
渓谷の中にはエトルリア時代のネクロポリス、お墓も残っているらしい!
金曜日に見られるといいなぁ。

バルバラーノ・ロマーノブラッチャーノからクルマだと30分ぐらいの場所にあります。
オルヴィエートチヴィタ・ディ・バニョレージョ観光の途中に立ち寄るのにもオススメ。

まったく観光地化されていない、昔ながらの小さなイタリアの村を体感できます。

コロナが収束してイタリア旅行ができるようになったら、ぜひ訪ねてみてほしいブラッチャーノ近郊の見どころの一つです。
まずはそのまえにオンラインのリモート旅をどうぞ!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?