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沖縄は「長寿県」? 調べてみて驚きました

皆さん、お久しぶりです。
浮島ガーデンスタッフのあゆむです。

突然ですが、皆さんにお聞きします。
「沖縄」といえばどんなイメージがありますか?

海が綺麗、暖かい、ゆったりのんびり、リゾート、などなど・・・

魅力的な印象がたくさんあるかと思いますが、

「お年寄りの方が元気で明るい」

そんな印象を持たれる方も多いのではないでしょうか?

テレビドラマやローカルバラエティ番組などに出てくる、いわゆる「おじぃ・おばぁ」は、朗らかで元気で、かわいらしいイメージがありますよね!

さすがは長寿県!
・・・・と最近まで私も、そう思っていました。

でも実際は、驚くべき実態があったのです。


長寿県じゃない! 調べて分かった驚愕の事実

厚生労働省が発表している「都道府県別生命表」という資料に 全都道府県別の男女の平均寿命を5〜10年おきに順位付けした表があります。

※参考資料:厚生労働省 令和2年都道府県別生命表の概況 2 都道府県別にみた平均寿命の年次推移

その資料を見てみると、沖縄県の男性の平均寿命
1985年(昭和 60年)に全国1位になっており、

女性の平均寿命は、
1975年(昭和50 年)から2005年(平成17年)の30年に渡りトップに君臨し続けていたのです。

このデータを見ると、確かに男女共に「沖縄=長寿県」とイメージされる理由が分かります。

しかし近年、沖縄県の平均寿命は下降の一途をたどっており、最新のデータである2020年の統計では

男性・・・全国43位
女性・・・全国16位

にまで下がってしまったのです。
男性はワースト5位です!
加えて、2020年時点での平均余命の男女差は7.15年と、全国で1番大きい差となりました。

気になる平均寿命はというと、

○男性
全国平均:81.5歳
沖縄平均:80.7歳

○女性
全国平均:87.6歳
沖縄平均:87.9歳

という結果となっています。
女性は全国平均よりもやや高くなっていますが、男性は1年近く差がありますね。

※参考資料:令和2年 市町村別平均寿命

命に関わるリアルな統計結果・・・沖縄県民の男性の一人として、自分の寿命を宣告されたようでかなりの衝撃を受けました(涙)。

「早世率」は、さらに深刻な実態が!

皆さんは「早世率(そうせいりつ)」という言葉をご存知でしょうか?

早世とは、若くして亡くなる事を意味します。

厚生労働省が定めた早世率とは、65歳未満、特に壮年期(25-44歳)および中年期(45-65歳)で死亡する割合を表したものです。

そして何と、沖縄県の早世率は男女共に全国平均を大きく上回っています。

「沖縄県の65歳未満男女の死亡率は全国平均より高く、かつ、悪化傾向にあり、また、労働者の有所見率が67.4%(令和元年速報値)と平成23年から9年連続で全国ワーストである。」 (令和3年「沖縄県の働き盛り世代に係る健康づくりの推進に向けた包括的連携に関する協定書」より)

つまり、沖縄の働き盛り世代の健康状態が、とても危険な状態にある!ということなのです。

主な死因の半分はがん・心疾患・脳血管疾患など、いわゆる「生活習慣病」が占めています。

※参考資料1:健康おきなわ21(第 2 次) 最終評価報告書

※参考資料2:健康おきなわ21〜健康・長寿おきなわ復活プラン〜

沖縄が「長寿県」から転落した理由

では、なぜ沖縄県民の平均寿命は下り、早世する人が増えたのでしょう?

それは「沖縄の食生活が関係している」と、多くの識者や専門家が指摘しています。

かつての沖縄では、野菜や大豆製品が食生活の中心で、お肉は正月やお盆などの「ハレの日」に食べるものでした。

そして、お肉を調理する際も煮込み料理が多く、余分な油を落として食べていました。

※参考資料:琉球料理担い手育成講座 沖縄の伝統的な食文化

しかし、沖縄は戦後1945年から1972年までアメリカ統治下となりました。そこから次第に「食の欧米化」が始まったのです。

今でこそ全国的にポピュラーなハンバーガーやピザですが、沖縄ではそういった食文化を取り入れるのが他県に比べて早かったと言われています。

ファストフードは手っ取り早く高カロリーを摂取し、満腹感も得られる上に安価で量が多いことから、沖縄県民に受け入れられ普及していきました。

そうして油を大量に使った肉料理や揚げ物文化が普及し、普段の食生活にも欠かせないものとなっていったのです。

沖縄のお弁当屋さんに行くと、プラスチックの弁当箱から今にも溢れ出しそうなトンカツや魚フライ、焼肉などのおかずがたんまり入ったお弁当が並んでいる光景をよく目にします。

今では沖縄のソウルフードと呼ばれ人気の高いタコライスやステーキですが、戦前には無かった食べ物であり、伝統的な郷土料理ではありません。

そういった背景から、昔ながらの沖縄料理を食べる機会が減っていき、 油を大量に使用した高カロリーな揚げ物や肉料理中心の食生活へと切り替わった結果、現在では全国的に野菜摂取量の少ない肥満率の高い県となってしまいました。

※参考資料:健康おきなわ21 令和3年度沖縄県県民健康・栄養調査結果

※参考資料:沖縄=長寿?「健康寿命を愉しもう!」名桜大学人間健康学 部 スポーツ健康学科 高瀬幸一教授

これからどうしたらいいの?

ここまで厳しい現実をお伝えしてしまいましたが、では、沖縄のみんなが健康になり「長寿県」を復活させるために、どうしたらいいのでしょう。

沖縄県が掲げている3つの取り組みがあります。

①特定健診・がん検診の受診率向上
②肥満の改善
③アルコール対策

健康おきなわ21(第 2 次) 最終評価報告書 6ページ参照

こうした取り組みに加えて、私は「食べること」を見直すことが大切だと思うのです。

・沖縄の暮らしを支えてきた雑穀農業を復興させて自給率を上げること
・伝統食である島豆腐や、県産野菜を使った菜食中心の食生活
などなど…。

(私たちの過去の記事も読んでみてくださいね。ここをクリック)

ファストフードの便利さや満腹感を知ってしまった現代の私たち。

食生活を少しでも沖縄の伝統的な食事にシフトしていくことで肥満を解消し、平均寿命を延ばしていくことができるのではないかと思います。

私も少しずつチャレンジしています!

今回は、沖縄の「長寿の現実」について執筆させてもらいました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

(あゆむ)

浮島ガーデンと樂園カフェで一緒に働き、学んでいる仲間たちです♪

◇私たちについて
沖縄県那覇市で、五穀や島野菜を使ったヴィーガン料理を提供する「浮島ガーデン」 と、系列店の「樂園カフェ」で働く仲間です。「『いただきます』から世界を変えよう!」をテーマに、「食べること」について学んでいます。普段は料理や接客をしているので書くことには不慣れです。どうぞ温かく見守ってください。「スキ」をいただけると励みになります。

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