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「長岡に100年続くスポーツ文化を作る」ことを目指し、「自らの個性と情熱を活かし、しな…

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「長岡に100年続くスポーツ文化を作る」ことを目指し、「自らの個性と情熱を活かし、しなやかに社会で活躍する人材を輩出する」ことを育成理念に掲げて活動する長岡西陵スポーツクラブの代表・石坂陽之介のnoteです。

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大学受験に必要なのは非認知的能力か先取り学習か

「非認知的能力」の大切さが浸透してきた一方、早くから文字や数などの「認知的能力」を伸ばしたい親御さんも多いようです。 非認知的能力と認知的能力は決して対立するものではなく、むしろ車輪の両輪のように相乗効果を得ながらともに伸びていくものですが、中には非認知的能力を置き去りにして認知的能力を伸ばそうと躍起になっている例もあるように感じます。 非認知的能力の重要性を示すエビデンスが多くあるなか、このような傾向はあまり望ましくありません。改めて非認知的能力がどうして大切なのか、な

    • 起業支援センターCLIP長岡にロゴ制作お願いしたらめちゃくちゃ良かった話

      「そうだ。ロゴ作ろう。」と思ったのは令和2年9月。 我ら長岡西陵スポーツクラブ(西陵SC)の第一歩目の活動として無料のサッカー体験教室を企画し、チラシ配りのために色んな方へお願いしに伺ったり、色んな場面で出会った方が私の活動を面白がってくださったりする機会が増えてきて、名刺が欲しいなと感じる場面が多くなってきたのでした。 どうせならカッコいい名刺を作りたかったので、そうなるとカッコいいロゴが必要。創業前から無料起業相談でお世話になっていた「新潟県起業支援センターCLIP長

      • スポーツを通じて人間教育をする意義

         ここ2日くらい、スポーツ界隈がざわついております。  発端としては、バスケの指導者(審判?)の方が、中学生の審判に対するリスペクトの欠けた言動に苦言を呈し、「チームでそういう部分を教えてもらわないのか」と疑問をツイートされたところ、サッカーの指導者の方が「スポーツと教育を混同すべきでない」と引用リツイートされて、「スポーツと人間教育」についての宗教戦争が勃発した感じです。  遅ればせながら自己紹介いたしますと、私は新潟県長岡市で長岡西陵スポーツクラブという子ども向けスポ

        • JFAの目指す部活動の未来について

           JFA学校部活動検討委員会の池田委員長のインタビュー記事がJFAのWebサイトで公開されていました。  私の活動とも深い関わりがある分野で、日本サッカー協会がどういう考え方や活動をしているかは知らなかったので興味深く読ませていただきましたが、非常にひっかかる内容でした。 JFAが目指す将来の部活動 委員会で考えている将来の部活動の方向性として、下の図が示されました。これは最終的な日本の学校スポーツ文化の形としてJFA理事会で承認を受けたそうです。  Aが教育的側面を重

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          スポーツ現場から暴力を無くすには

          ヒューマン・ライツ・ウォッチという国際人権団体が、日本でスポーツをする若者たちへの虐待についての報告書を発表しました。 50種の競技、計800人以上を対象に調査され、24歳以下の回答者のうち約19%(つまりほぼ5人に1人)が暴力被害を経験したというショッキングな内容も含まれます。 スポーツ現場における暴力やパワハラ的指導はこれまでも問題視されており、スポーツ現場に近い人ほど、そういった不適切な指導は決して珍しくないものだと認識しているはずです。今回の報告は、改めてそのこと

          スポーツ現場から暴力を無くすには

          長岡高校3年生の皆さんへ

          県立高校の休校措置に際し、長岡高校の特に3年生の皆さんへ、かつて長岡高校を卒業し東京大学へ進学した先輩として、勝手にアドバイスを授けます。 はじめにはじめまして。12年前くらいに長岡高校を卒業した者です。その年は私のようなマグレも含めて現役生からたしか7名の東大合格者が出たのですが、その1人です。 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、明日から休校の措置が取られることとなりましたね。GW後の再開を願うばかりですが、東京をはじめ国内での感染拡大収束の目途は立っておらず、今

          長岡高校3年生の皆さんへ

          【書評】幼児教育の経済学(ジェームズ・ヘックマン・2015)

          2000年にノーベル経済学賞を受賞した知の巨人、ジェームズ・ヘックマン氏の著書の訳本。 AI時代到来の期待と不安、2020年の教育改革などを背景に、現在「非認知能力」がブームと言えるほどの関心を集めています。その源流がヘックマンです。 これからの教育に携わる人、ましてや「非認知能力」を語る人は読んでおいて当然の本でしょう。 全三章で構成され、 第一章は未就学期への教育効果が非常に高いというヘックマンの主張、 第二章が各専門家からのヘックマンの主張に対する賛否あるコメン

          【書評】幼児教育の経済学(ジェームズ・ヘックマン・2015)

          【書評】AI vs. 教科書が読めない子どもたち(新井紀子・2018)

          読む価値のある本です。でも鵜呑みにするのはまずい本だと感じました。 ちゃんとした学者さんが書いた本で、ベストセラー本にしては難しいです。簡単な本ばかり読んでいる人にはハードルが高いかもしれません。ただ、知識・教養を高めるために読書をするならば、せめてこのくらいの本は読めたほうがいいと思います。 著者は「東ロボくん」の名で知られる人工知能プロジェクト「ロボットは東大に入れるか」のプロジェクトディレクタを務める数学者の新井紀子さん。 第1章第2章では、東ロボくんの挑戦を中心

          【書評】AI vs. 教科書が読めない子どもたち(新井紀子・2018)

          僕たちは日本代表のためにサッカーをしているんだったっけ?

          我らが日本代表がいつの日かワールドカップを制する。そんな夢を思い描いている人はたくさんいらっしゃることでしょう。私もその一人です。 2018ロシアW杯ではまたしてもベスト16止まり。2019アジアカップでは決勝でカタール代表に惨敗。日本代表がワールドカップ優勝に近づくためにやるべきことはまだまだあるようです。 そもそも「日本代表は強くなるべきなの?」と立ち止まって考えると、実はよくわかりません。でもどちらかと言えば、日本代表は強くなったほうがいいと私は思います。 強い日

          僕たちは日本代表のためにサッカーをしているんだったっけ?

          『Sports for Children NAGAOKA』構想

          【VISION】スポーツを楽しみたい全ての子どもに、思いっきりスポーツが楽しめる環境を提供する。 【MISSIONS】●家庭の経済格差によるスポーツ環境の格差解消(スポーツバウチャー事業) ●「プレイヤーズファースト」を体現し、学び続けるスポーツ指導者の育成(指導者育成事業) ●選手・チームの「楽しみたい」と指導者の「力になりたい」をつなぐ(指導者マッチング事業) 生まれ故郷の長岡で、いつか成し遂げたいことのひとつがこの「Sports for Children NAG

          『Sports for Children NAGAOKA』構想

          【書評】稼ぐが全て(葦原一正・2018)

          良書です。 FIBA(国際バスケットボール連盟)による日本代表チームの国際大会出場停止処分という大きな危機を契機とし、それまで二分されていた日本バスケトップリーグを新リーグ設立によって統合したのみならず、日本バスケ発展の起爆剤となったB.LEAGUE。 B.LEAGUE事務局長として、約1年というあり得ない短さの準備期間を超スピードで駆け抜けて新リーグ設立にこぎつけた著者が、その舞台裏とこれからのスポーツビジネス新時代の幕開けを語っています。 人材採用論、リーダー論、事

          【書評】稼ぐが全て(葦原一正・2018)

          校長先生!まず廃止するのは『サッカー部』でどうでしょう!

          文部科学省は、公立学校の教員の時間外勤務の上限を月45時間、年360時間とするガイドラインを策定する見込みです。 公立学校の教員は給特法により時間外手当が支給されないので、「サービス残業を国が認めるようなものではないか」という至極真っ当な指摘が既になされています。当然、ガイドラインの策定で終わってはダメで、長期的には「時間外勤務ゼロ」または「時間外勤務手当の支給」のいずれかを国として目指さなければなりません。 ただ、過労死ラインを超える時間外勤務が常態化している教員が非常

          校長先生!まず廃止するのは『サッカー部』でどうでしょう!

          【書評】地方創生大全(木下斉・2016)

          良い事例、悪い事例を紹介しながら、地方創生を進める上でやるべきこと、やってはいけないことを論じている。 主張を私なりに噛み砕くと、 地方創生は市場原理の中で生き残れる"ビジネス"として取り組むことが大前提。行政からの補助金などの税金を頼りにする地方創生は、カネを得られるメリットよりもビジネスを歪めるデメリットのほうが遥かに大きいため軒並み失敗してしまう。 ということかと。 総論は全くもって正しい。 私も常々指摘しているところですが、行政にとっては「一貫性」や「説明責

          【書評】地方創生大全(木下斉・2016)

          幼児教育の理念と現実

          変化しつづける現代そして未来では、必要な人材も変化していきます。 言われたことをこなすだけの人の価値は低下し、自ら考え行動できる人の価値が上がっていきます。 当然、学校教育も変革すべきときを迎えています。従順でお利口なことに価値があると刷り込むような現在の教育では、将来活躍するはずの芽を潰しかねません。 学校教育が変わっていくうえで参考になるのは、保育園・幼稚園で行われる幼児教育であると私は考えます。 幼児教育の理念タイムラインに流れてきた熊本大学教育学部の先生のツイ

          幼児教育の理念と現実

          子どものスポーツを親の娯楽にしてはいけない

          サッカーの指導者としては、保護者の皆さまには感謝の気持ちが大きいです。平日夜や休日の貴重な時間を割いて送迎してくださること、クラブ運営に不可欠な会費をご負担いただいていること、そしてなにより、大切な子どもを預けていただいていること。どれも当たり前に思ってはいけません。 しかしながら、それに報いようと子どもたちひとりひとりの成長を願うほど、一部の保護者の方々の言動に違和感をおぼえることも増えてきました。 その全てが親心ゆえと理解しておりますが、子どもが安心してスポーツを楽し

          子どものスポーツを親の娯楽にしてはいけない

          かわいい子には鬼ごっこをさせろ

          いま、子どもの運動遊びの減少が問題です。 運動遊びの減少は運動能力の低下を招きます。また、幼児期は神経系が急激に発達する時期でもあり、幼児期に豊富な運動を経験して運動能力を十分に発達させられないと生涯にわたって影響が出ます。 外遊び減少に関する記事を受けて何気なくしたこのツイートに現時点で 12RT 81いいね という私としてはホームラン級の反響がありました。 様々な立場の方々から反響をいただきましたが、現場で子どもと接している多くの方々にも同じような実感があったのでは

          かわいい子には鬼ごっこをさせろ