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ガソリンスタンドとほぼ同等⁉


コンクリートは、引張り強度に弱い

コンクリートは圧縮強度に強く、引張り強度に弱いという特徴があります。

その引張強度を補うのがコンクリートの中に入っている鉄筋です。実はシングルベタ基礎は大きな外力が加わった時に座屈する可能性があります。

それに対し、上下2段に入ったダブル配筋は、上からの外力に対しては下の鉄筋が効き、下からの外力に対しては上の鉄筋が効くことで、強度が増し、シングルベタ基礎よりもさらに座屈しにくい構造となっています。

一般的なベタ基礎の主筋の太さが10ミリに対し、ダブル配筋は13ミリと3割太く、コンクリートのベースの厚みも150ミリに対して、250ミリで100ミリ厚く、鉄筋の配筋間隔も300ミリに対し、250ミリと50ミリさらに細かく沢山の鉄筋が入っています。


消防署やガソリンスタンドとほぼ同じスペック

こちらは消防法 危政令第13条の資料より抜粋しています。

主筋が13ミリ、鉄筋ピッチも250ミリ間隔とダブル配筋高耐震ベタ基礎の仕様と同じです。

燃料の入った地下タンクを覆っている厚いコンクリートの中に、鉄筋がダブルで配筋されているのがわかると思います。

ガソリンスタンドは消防法や建築基準法において厳しく制限されていて、地下のガソリンタンクはたとえ地表面に炎が広がっても引火しないように、厚いコンクリートに覆われています。

またガソリンスタンドの周囲は高い耐火性のある壁が義務づけられていますので、逃げ込む場所がなければガソリンスタンドの高い天井の下はとても安全な避難場所になります。

実際に阪神淡路大震災や新潟中越地震において一件も火災事故が発生していないことがそれを証明しています。

建築基準法は、最低の基準です

日本建築学会『建築基準法令 解説』にもあるように建築基準法は、最低の基準です。
建築主、設計者、施工者にとって、可能な範囲において基準以上に建築物の質の向上が図られることが望ましい!とあります。しかし、現実は建築基準法さえ、満たしていれば問題ない!という家がほとんどです。

近年、東日本大震災の津波や熊本地震等、今までの常識を覆される天災が実際に起こっています。

日本の最先端を行くトップメーカーの地震に対する取り組みや実際に実物を用いた上での実験等は素晴らしいと思います。

しかし、基礎の仕様においては、ベタ基礎もしくは、大手、中堅住宅メーカーの中で圧倒的に多い基礎仕様は布基礎です。

これは日本の住宅メーカーにおいて、最も多く採用されていて、スタンダードな仕様であるといえます。但し、地盤調査をした上で良好な地盤であることが前提条件です。地盤の状態によってはベタ基礎等への基礎のグレードアップが必要になります。

大切な家族の命を守るために

ウチでは、今後、気候変動の激しい中、また、『想定外でした』で済まされる問題も可能な限り想定内で被害を最小限に抑えられる家づくりをすることで、ご縁をいただいた大切な家族の命を守りたいと願い消防署やガソリンスタンドとほぼ同じスペックのダブル配筋高耐震ベタ基礎が標準仕様です。

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