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アメリカにおける日系人の歴史

ポートランドでコミュニティ誌の記者をしていた頃、実際に戦争にいった日系人の方々と当時公開された映画「パールハーバー」をみて、そのあとインタビューをするという企画を任されました。

恥ずかしながら日本に暮らしていた頃は、アメリカで日本人が戦時中に強制収容されたことも、日系二世の方々がアメリカ兵として前線に出て行ったことも知りませんでした。もしかしたら、今でもこの話題って知ってる人は知っている、みたいなレベルの話なのかと思うと、日本も実は情報のフィルターバブルがあちこちにかかっているのかな、と勘繰ってしまいます。

もちろん教科書に記載してまで教えることは難しいのでしょうが、留学しはじめた頃、近代史にほぼ無知もしくは理解がないことは、アジアの人々と話をする上で大変困り、こういう無知が日本をガラパゴコス化してるのだ、と思ったのを今でも覚えています。

「海を渡ったスキヤキ」という、一見楽しい食の歴史の本かしら、と手にとりましたが内容は移民の人たちと生活に密接に関わる食についてのお話。文体は軽いですが、よくよく考えるとヘビーな内容の本です。でも、これを読むとハワイの食のミクスチャー感はお弁当を分け合って交流した各国からきた労働者の人たちの交流の結果である、とかなぜ日系一世は豆腐屋を開業したのか、みたいなこともわかります。アメリカに住み、日系人と付き合ったことがある人には、いろいろな点と点が繋がる一冊かと。

リンキンパークのマイク・シノダがソロ名義でだしたFort Minorで日系人におきたことをラップで綴った「KENJI」もあわせてどうぞ。

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海を渡ったスキヤキ-アメリカを虜にした和食(2019年、グレン・サリバン、中央公論新社)

【本日の朝食】

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木の子ソテー•ソーセージ•玉子•葡萄のプレート、ドイツパンとアジアーゴチーズのスプレッドで

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