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はじめてのnote 離島生活と手しごとのお話

はじめまして。
私たちは、島根県隠岐諸島の海士町(あまちょう)という小さな離島で生活しています。隠岐諸島は日本の本州から約60km北に離れており、国境有人離島として4つの島があります。その中でも島前(どうぜん)の3つの島に1つが海士町です。この島にはコンビニもチェーン店もなく、海と山の自然に囲まれたのどかな島で毎日を過ごしています。でも、ここでの生活には独特の魅力がたくさん詰まっているんです。

 離島生活として気になるのはやっぱり衣食住ですよね。まずは『衣』からお話しすると、服を買うときはネット通販を利用したり、本土に行ったときにまとめて買ったりします。けれど、毎日買うものでもないので、それほど不便に感じることはありません。特別困るということはないです。子どもの服に関しては他の子どものお下がりをいただける機会も多く大変助かっている状況です。

次に『食』についてです。島にはいくつかの個人商店があって、日常の買い物はそこで済ませることが多いです。大抵のものは手に入りますが、ただ、物価は本土に比べて少し高めで、特に乳製品や飲み物は輸送費の影響で約2倍の値段になることもあります。でも、そんな中での島ならではの魅力としては、畑をしている方が多くて、近所のおばあちゃんが『よかったらどうぞ』と育てた野菜をいっぱいに持ってきてくれることがよくあります。また、新鮮な魚をそのままの丸の魚でいただくこともあります。スーパーでの買い物とはまた違って、商店や頂き物を通じて人とのつながりを感じながらの生活はとても温かくて、豊かに感じます。

そして最後に『住』についてです。電気やガス、水道などのライフラインは問題なく使えます。多くの家ではプロパンガスを使用しており、灯油ボイラーを使っている家もあります。通信環境に関しては、携帯の電波が届かない場所もあり、その点では少し不便を感じることがありますが、Wi-Fiが利用できるので、基本的には問題なく生活できます。

また、島の住居には古民家が多く残っており、昔ながらの家での生活には独特の風情があります。蚊やクモ、さらには大きなムカデが現れることもあり、慣れるまでは少し大変だったのですが、田舎ならではの出来事だなと思います。

生活に慣れてくると、多少の不便さはあっても、「まあ、なんとかなるな」と感じることが多くなり、むしろこの島独特のペースとのバランス感覚が取れるようになりました。

島での生活は、特別なことをしているわけではなく、毎日淡々と過ごしています。ただ、最近では島で生活する人たちの食の習慣が少しずつ変わってきていると感じています。特に、単身で住んでいる若い人が増えたことで、自分で食材を作り、調理して食べる機会が減ってしまっています。昔から島で育まれてきた食に関する知恵が、次の世代に十分に受け継がれていない現状があるのです。

このような変化を感じる中で、私たちは「島の食の手しごと」を見直し、守っていく必要があるのではないかと考えました。そこから、「島ばっばの手しごと」という取り組みが始まりました。次回は、このプロジェクトがどのようにスタートしたのか、詳しくお話ししていこうと思います。

私たちの願いは食を通じて生きる喜びを感じてもらうことです。

小さな島からのスタートとなりますので温かい目で応援してくださると幸いです。

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