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【10分師匠】「現場には仕事と無駄の二つしかないと思え」〜張富士夫〜

どうも、伊志嶺海です。

このマガジンでは、毎朝10分間で偉人の哲理を学ぶPodcastプログラム「10分師匠〜偉人の哲理〜」の内容を発信しております。

音声はstand.fmとSpotifyで聴くことができるので、そちらもぜひCheckしてくださいね。

さて、今回の師匠は張富士夫さん。
張さんは日本を代表するクルマメーカー、トヨタ自動車の代表取締役会長をお務めになられていた方です。

トヨタだけでなくデンソーや東和不動産などの監査役も務められており、数々の日本企業に貢献した方で、旭日大綬章も受賞しております。

今回はそんな張さんらしいテーマで、仕事をするに当たっての考え方をご教授頂きました。ここ最近は子育てや敎育、家庭に関するテーマが多かったのですが、久しぶりにがっつり仕事をテーマにしたお話ですね。

今回のお話の結論はタイトル通りで、「現場には仕事と無駄の二つしかない」ということです。そして、この無駄を徹底的に省いていくことが、ものづくりにおいて重要だと言います。

そして無駄はいくつかに分類できるとのこと。手待ち、二度手間、やり直し、不良、運搬、つくり過ぎなどです。トヨタではこれらの無駄を省くことを徹底してきたそうです。

手待ちは仕事がない状態を指します。例えば、材料を機械にセットしたら刃物が動き出しますがその間は手を出せないので、何もしないでいると手待ちの無駄が発生してしまいます。

他にも部品の加工を1回で済ませずに、2回同じことをしようものなら二度手間です。できた部品を移動させるときは、置き場を決めておかないと一度仮置きして後でまた移動することになるので、移動のやり直しが出てしまいます。

不良はイメージしやすいですよね。不良が出ると他のものでカバーしたり作り直さないといけません。そして運搬については、フォークリフトを使う際に何も積まずに工場内を走っていると、「流しのタクシーじゃないんだぞ!」と言って叱られていたとのこと。

ものの運搬一つとっても、そのルールを定めておき、指示が出たらすぐに部品を載せて運び、空箱を持って帰ると。このような積み重ねが余剰な人員のカットに繋がります。

トヨタではこれらのように無駄の削減については口酸っぱく言われていたとのことですが、ものづくりの会社として「つくり過ぎ」の無駄を省くことに着目したのは、同社の特徴だと言います。

これは「トヨタ生産方式」と呼ばれるルールの1つで、必要なものを、必要なときに、必要な分だけ製造するという考え方です。これまでの製造業は大量生産が主流でしたが、急速に変化する市場に柔軟に対応するべく「無在庫経営」を目指し、これらの考え方を導入しているわけです。

トヨタの生産方式で感心させられたのは、無駄をしっかり分類していることです。大きな括りで「無駄」というのではなく、これは手待ちだ、これは二度手間だというように無駄の種類を明確にして、その解決策を打ち出していることが、トヨタの高い生産性に寄与しているんだなと感じました。

私も自分の会社での仕事や、普段の私生活においてもおそらくたくさんの無駄があると思います。明らかな無駄は直しやすいですが、大事なのは意識しないと気づかない無駄です。

一つ一つは小さなコストでも毎日続けると大きな無駄になるので、一度自分の仕事やライフスタイルを見直して、時間の有効活用と高い生産性を目指したいと思います。

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