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【10分師匠】「天狗は芸の行き止まり」〜一龍斎貞水〜

どうも、伊志嶺海です。

このマガジンでは、毎朝10分間で偉人の哲理を学ぶPodcastプログラム「10分師匠〜偉人の哲理〜」の内容を発信しております。

音声はstand.fmとSpotifyで聴くことができるので、そちらもぜひCheckしてくださいね。

さて、今回の師匠は一龍斎貞水さん。
貞水さんは講談師の方で、そのスタイルとしては「教育講談師」と称し、寄せにはほとんど出ず旅廻りが多かったそうです。

今回のタイトルである「天狗は芸の行き止まり」という言葉ですが、講談の世界でよく言われる言葉だそうで、「もうこれでいい」と現状満足してしまうと進歩が止まってしまうので、このことを表す言葉だそうです。

貞水さんは、若いうちには誰でも壁にぶち当たり、それを打開しようと努力するからこそ成長していくんだと仰っています。努力の分だけ視野が広くなり、さらなる壁が立ちはだかるので、またそれを乗り越えるために努力をする。この繰り返しだということですね。

貞水さん自身も、1つの壁を乗り越えてはもっと高い壁に挑戦し続けて、「あいつは偉大なる"未完成"で終わった」と言われる人生を目標にしていたとのことです。

そしてそんな貞水さんですが、特に新入社員や若手社員の方に響くお話もしてくださっています。その結論は以下です。

「教えてくれないからできない」という人間は、教えたとしてもできない。自分が何を受け止めて、何を感じるかが大事だ。講談の世界でも、上の人が後に続く者についてこいというものではなく、先人の芸を盗み、自分の中へ取り込み練り上げていくことが、伝統を守ることにも繋がるそうです。

貞水さん自身も若い頃、師匠にこのことを教えてもらったことがあるそうです。

「日頃いかにも弟子だという顔をして俺の身の回りの世話をしてくれるが、俺が高座に上がっているときは、ほっとしたように遊んでいる。俺はどんなに体がきつくても、お金を払って観に来てくれているお客様のために命懸けでしゃべっているんだ。そんな1番肝心なときに、自分から習おう、技を盗もうとしないから、上手くならないんだぞ」

と、このように言われ、考え方が変わったとお話されています。

私自身も新入社員のとき、「ちゃんと教えてもらっていないのにやれと言われてもな・・・」と思っていた時期もありました。上司や先輩もものすごく忙しいので、仕方がないと思いつつも愚痴ばかりでしたね。

しかし今は考え方が変わり、まずはやってみよう!と思えるようになりました。やっぱり自分からスキルを取りに行く、学びにいく姿勢が仕事でも人生でも大事だと思うので、これからも師となるメンターを見つけながら、自分の成長のために積極的に先人の芸を盗んでいこうと思います。

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