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川越太麺焼きそば

関越道川越ICがある、埼玉県川越市のご当地B級グルメとして近年注目を浴びている「川越太麺焼きそば」。

そこでちょっとしたドライブに最適な場所にある川越のソウルフードと言える川越太麺焼きそばをご紹介します。

川越といえば、蔵造りの街並みや菓子屋横丁、川越祭りなどで有名な東京近郊にある観光地として有名ですが、映画「ウォーターボーイズ」のモデルとなった、埼玉県有数の進学校である川越高校があるのをご存知でしょうか。

その川越高校のすぐそばに、50年以上前から太麺焼きそばを提供し続けている老舗「みどりや」があります。

目の前にある小学校の生徒や近所の子どもたちが通う駄菓子屋で、80歳以上になるご夫婦でほぼ毎日営業している店に入ると、そこは昭和の懐かしい駄菓子屋の風情でノスタルジックな気持ちが溢れます。

メニューも焼きそばのみで、中、大、特大の3つだけ。

中370円、大420円、特大470円とコストパフォーマンスも最高で、お持ち帰りもありますので、地元の方は家庭でもみどりやの焼きそばを楽しんいます。

みどりやの焼きそばには、いつからかミンチ肉が入るようになりましたが、川越太麺焼きそばは、麺とキャベツのみのソース味で、麺のボリュームを楽しむ食べ方が基本です。

そんなシンプルな基本中の基本である川越太麺焼きそばを堪能するのならば、観光名所である本丸御殿の近くにある昭和9年創業の老舗「小峰商店」がおすすめです。

小峰商店も駄菓子屋が併設されていますので、平日も時間帯によっては地元の子どもたちで溢れています。

コストパフォーマンスも素晴らしく、並盛250円、大盛り380円、特大500円で、こちらもメニューはこの3種類のみ。

川越太麺焼きそばの基本は、甘めのソースで子供が食べられる味付けです。大人になってからは、テーブルにあるコショウやソース、七味などをかけて自分好みの味つけにして食べるのも基本的な食べ方です。

川越の子供たちは駄菓子を買って遊ぶかたわら、お腹が空いたときには必ず店で焼かれる焼きそばを注文します。

子どものお小遣いで食べられる値段設定であることは、小峰商店もみどりやも変わりません。

少ないお小遣いの中から、たまの贅沢で食べる焼きそばは、麺が太くモチモチとして、大きなキャベツと絡むソースの味が忘れられない絶品でボリューム満点です。夏休みなどで学校が休みのときでも、プールなどで遊んだあとには駄菓子屋に寄ってみんなで食べるほど、焼きそばは子どもたちに愛され、大人になってからもこの味が忘れられずに食べにくる人が途絶えません。

ほかに川越のグルメとしてはもんじゃ焼きが挙げられますが、こちらは今店舗として営業している店がほとんどなくなってしまったようです。

駄菓子屋が提供する川越のもんじゃ焼きは、月島などのもんじゃと違い具が少なめで、ベビースターラーメンや魚肉ソーセージ、キャベツなどが入り、トッピングで卵、紅生姜などがあり、プレーンもんじゃは当時30円から食べられることができた、こちらも子どもたちに愛された川越のソウルフードとなっています。

少し味を濃くしたい場合には「おばちゃんソース10円!」というと、ウスターソースをひと回しかけてくれるなどのトッピングもあり、友達同士でワイワイつつくもんじゃ焼きも川越の子どもたちには愛されていました。

東京から関越自動車道を使えば30分ほどで到着する川越は、ちょっとしたドライブには最適です。

観光名所を巡ったあとには、地元民しか知らないソウルフードを堪能するのも、観光の楽しみではないでしょうか。

*これは以前書いた記事ですが、掲載される前に他の人に決定したためにボツになってしまった原稿です。地元である埼玉県川越市での子供の頃からの思い出などから書いた記事になります。


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30年以上に渡るバンド活動とモヒカンの髪型も今年で35年目。音楽での表現以外に、日本や海外、様々な場所での演奏経験や、10代から社会をドロップアウトした視点の文章を雑誌やWEBで執筆中。興味があれば是非サポートを!