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痛いの痛いの飛んでけぇぇぇっ!!!

子供はよく転び、そして泣きます。

そんな時患部をさすりながら、

「ちちんぷいぷい、痛いの痛いの飛んでけー!」

という”おまじない”をかけたりかけられた経験、一度はあるんじゃないでしょうか。

「ちちんぷいぷい」って何? と調べてみると、

古くは「ちちんぷいぷい御代(ごよ)の御宝(おんたから)」と言ったそうです。

ずいぶんと時代がかった言葉だなと思ったら、その由来の一つに徳川将軍家の逸話がありました。

この語源には諸説ありますが、江戸幕府三代将軍徳川家光公の乳母である春日局と関係があるという説があります。
幼少の頃、泣き虫であった家光公に春日局が「知仁武勇は御代の御宝(ちじんぶゆうはごよのおんたから)」と云いました。
則ち、「あなたは武士の頭領と成るべく徳を備えた徳川家の宝なのですから、泣くのではありません」と諭し、家光公が泣き止んだという伝記です。

http://fukagawafudou.jugem.jp/?eid=2625

長い年月を経て「知仁武勇」が「ちちんぷいぷい」。
「御代の御宝」がどこかへ飛んで行って「痛いの痛いの飛んでけ」になったということでしょうか。

不思議なもので春日局由来と聞くと、何故か効果ありそうな気がしてきます。気のせいかもしれませんが。

しかし、「ちちんぷいぷい」をただの”おまじない”と侮るなかれ。
触る、さする行為は「タッチング」という歴とした医療行為なのです。

患部をさする・圧迫することで太い神経線維(Aβ線維)を刺激し、それによって痛みが緩和するという効果があります。
身体を優しく触れられることによって脳の神経伝達物質「オキシトニン」が分泌されます。
このオキシトニンには、不安やストレスを緩和する、痛みを和らげる、脈拍や血圧を安定させるという作用があります。

https://kyotoohara.or.jp/recruit/nurse-blog/nurse-touching.html

ふむふむなるほど。

あれ?

「ちちんぷいぷい」関係ない?

患部を触る・さすることが重要であって台詞は何でもいい?

「汝に巣食う混沌たる災いよ、我が言の葉に従い永劫の彼方へと消え去れ。急急如律令!」

とか中二病全開の”おまじない”でもOKってこと!?

まあでも、お外でやる場合は昔ながらの「ちちんぷいぷい」にした方が無難でしょう。

頭をさすられながら「ちちんぷいぷい」されかねません。

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