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聖書由来の言葉たち
世界一のベストセラー本と言われている『聖書』。
推定発行部数は50億~60億冊であり、
「the book(ザ・ブック)」とも呼ばれています。
英訳のタイトル「bible(バイブル)」からして、
ある分野で権威ある書物。また、個人が常に人生の指針として読み返す一冊の本。
という意味で日常的な言葉になっている本書。
おそらく『聖書』由来の言葉があるだろうと思い調べてみました。
狭き門
意味は、
競争者が多くて就職や入学などがむずかしいことのたとえ。
語源は、
『新約聖書』の「マタイ福音書」第7章13節にある、「狭き門より入れ、滅にいたる門は大きく、その路は廣く、之より入る者おほし。」というイエス・キリストの言葉に由来する。ここでは、信仰によって真のいのちを得るためには、真面目に道を求め、努力する必要があるという意味である。キリスト教では、救いに至る道が困難であることをたとえに用いられるようになった。
豚に真珠
意味は、
価値のわからない者には、貴重なものも何の役にも立たないことのたとえ。
語源は、
「マタイによる福音書(ふくいんしょ)」の7章6節に「神聖なものを犬に与えてはならず、また真珠を豚に投げてはならない」とあります。さらに「彼らはそれを踏みつけ、あなた方を攻撃してくるだろう」と続いています。
当時、豚は不浄でありけがれたものとして扱われていました。イエス・キリストは、けがれた動物である豚に真珠を与えてもその価値や意味がわからないばかりか、平気で踏みつけ攻撃するだろうと説いています。人間にとっては高価で価値のある真珠も、その素晴らしさがわからない豚にとっては無駄でしかないということです。
砂上の楼閣
意味は、
崩れやすい砂の上に建てた高い建物。外見は立派だが、長く維持できないもののたとえ。また、実現不可能なことのたとえ。
語源は、
新約聖書の「マタイによる福音書」にはイエスのこんな言葉が書かれています。
「今の私の話を聞いて実践しない者は、砂の上に家を建てる愚か者と同じです。大雨が降り、川の水があふれ、大風が吹けば家は簡単に倒れてしまう。それも実にひどい倒れ方です。」
この言葉は、ある山の上でイエスが大勢の民衆や弟子たちに語った「山上の垂訓(すいくん)」という有名な教えの一部です。それが「砂上の楼閣」の語源となりました。
ジャイアント・キリング
意味は、
スポーツなどで、下位の者が上位の者を負かすこと。番狂わせ。
語源は、
ダビデがゴリアテという巨人と戦って勝利したという有名なエピソードが由来です。
「こうしてダビデは石投げと石をもってペリシテびとに勝ち、ペリシテびとを撃って、これを殺した。ダビデの手につるぎがなかったので、 51ダビデは走りよってペリシテびとの上に乗り、そのつるぎを取って、さやから抜きはなし、それをもって彼を殺し、その首をはねた。ペリシテの人々は、その勇士が死んだのを見て逃げた。」
(サムエル記上17章50、51節)
目から鱗が落ちる
意味は、
何かがきっかけとなって、急にものごとの実態がよく見え、理解できるようになることのたとえ。
語源は、
目から鱗が落ちるは、キリストの奇跡により盲目の男の目が見えるようになったという、新約聖書『使徒行伝』第九章の「直ちに彼の目より鱗のごときもの落ちて見ることを得」から生まれた言葉である。
本来、目から鱗が落ちるは、誤りを悟り、迷いから覚める意味で使われていた。
いかがでしたか?
「ジャイアントキリング」以外は、いかにも中国の故事あたりからきてそうなイメージだったのでびっくりしました。
『聖書』を読んだことがない人が多いと思われる日本でも、日常的に使われる言葉の由来になっているとは、世界一のベストセラー恐るべしです。
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