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言葉の異称を勉強してみる その参
異称・異名・別名を知ることにより日本語の魅力を再確認し、あわよくば短歌で使えそうな言葉を収集しようという記事の第三弾です。
さっそくいってみましょう。
【滝】
「水簾(すいれん)」
水が簾(すだれ)のようにたれるところから。
「瀑布(ばくふ)」
滝の異称。
「飛瀑(ひばく)」
滝の異称。
「垂水(たるみ)」
万葉集より。
【太陽】
「日輪(にちりん)」
太陽の異称。
「火輪(かりん)」
太陽の異称。
「御日様(おひさま)」
太陽を親しんで呼ぶ言葉。
「紅鏡(こうきょう/こうけい)」
太陽を紅色に輝く鏡に見立てて。
「金烏(きんう)」
太陽の中に3本足の烏からすがいるという中国の伝説から。
「天道(てんどう/てんとう)」
おてんとうさま。
【嘘】
「空音(そらね)」
嘘の異称。
「空言(そらごと/くうげん)」
嘘の異称。
【仲人】
「月下氷人(げっかひょうじん)」
”月下老人”と”氷人”という二つの伝説から生まれた言葉。
唐の韋固(いご)という独身者が旅行中、宋(そう)城で、月下に赤い紐(ひも)の出た袋にもたれかかり読書する1人の老人に出会った。韋固がその赤紐の由来を問うと、老人は「縁結びの紐で、これで夫妻の足を結べば、どんな遠くの人でも、敵同士でも、夫婦になるのだ」と答え、韋固の未来の妻を予言した。14年後、韋固は郡主の娘と結婚したが、それは老人の予言どおりの娘であったと、『続幽怪録』が伝える。
一方、晋(しん)代に索紞(さくたん)という名高い占い師があり、そのもとを狐策(こさく)が訪ね、「氷の上に立って氷の下の人と話をした」という夢占いを求めた。すると索紞は「氷の上下は陰陽であるから、それはあなたが結婚の媒酌をするという前兆だ」と判じた。のち狐策は大守の息子の仲人を勤めることとなったと、『晋書(しんじょ)』「芸術伝」は伝える。
今回は以上です。
今後、仲人を頼まれた際には、
「私のことは”月下氷人”と呼んでくれたまへ!」
と知的マウントをとりましょう。
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