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宇宙人は、いる? いない?

「宇宙人は”いる”と思いますか?」というよくある質問は少々意地悪な感じがします。

何故なら正解は「いる」一択であり、「いない」と答えた人には「では私たち地球人はいったい何?」とニヤニヤしながら揚げ足をとることができるからです。

そう、私たち地球人は宇宙に浮かぶ地球という星に生まれたまごうことなき宇宙人。

より正確を期すなら、「異星人は”いる”と思いますか?」のほうがいいでしょう。

「いや、そもそも宇宙なんてものは存在していないですよ?」

……すいません、「地球平面説」は話がややこしくなるので今回はご遠慮ください。

宇宙は存在するものとして、現在の天文学も正しいものとして話を進めていきます。


「異星人は”いる”と思いますか?」

この質問に対してアレルギー反応のように「いるわけないだろう!」と猛烈に異星人の存在を否定する人達がいます。

私は、なんでそんなに頭から否定するのだろうと疑問に思うとともに、なんて分の悪い側に立つのだろうと不思議に思います。

宇宙には文字通り星の数ほど星が存在し、否定派はそのすべての星に異星人がいないことを証明する必要があり、そんなことは不可能であることは言うまでもないでしょう。

「地球に生命が誕生したことが奇跡的なことなのに、それがそう何度も起きるはずがない」

いやいやいやいや、奇跡を持ち出したらもはや科学ではないですよね。

ビッグバン ←奇跡的
地球誕生 ←奇跡的
月誕生 ←奇跡的
生命誕生 ←奇跡的
進化 ←奇跡的

どんだけ奇跡が重なるねん!

奇跡を偶然と言い換えても同じです。
もう神様も「ワシでも無理」と言いかねません。

「我々地球人が存在することこそ異星人が存在する根拠になる」
と言われた方がよっぽど私は納得できます。
”生命の誕生は宇宙で起こるごく平凡な自然現象”と考えた方がしっくりきます。

しかし残念ながら、エリア51とかアブダクションとかエイリアン関連の話は一旦横に置いといて、一般的には我々地球人は異星人と未知との遭遇を現状果たしていません。
異星人の存在が否定される根拠の一つでもあります。

では未知との遭遇を果たしてないことが異星人の存在を否定する根拠になるのか?

答えは否だと思います。

理由は二つ。

まず一つ目は、地球人が調査できる範囲は宇宙全体に比べてあまりにも狭いこと。
こちらから見つけることは現状不可能でしょう。
誰もいないアパートの一室を見渡して地球上には人間は存在しないと判断するようなものです。

二つ目は、宇宙があまりにも広すぎること。
文明の可能性を発見できたとしても会いに行くことができません。
それは異星人側も同様なのかもしれず、地球人の事を観測できても遠すぎて会うことを諦めているのかもしれません。
「異星人=遥かに進んだ科学力」とイメージしがちですがそうとは限らず、地球人と同じレベルかそれ以下の可能性もあります。

いずれにせよ「見たこと会ったことがないから存在しない」というのは、性急に思えます。


最後に、「宇宙に知的生命体は地球人のみ」という考え方は選民思想甚だしいと思います。
無限とも言われるこの広大な宇宙に、星の数ほど星があるこの宇宙に生命体は我々だけとはなんとも傲岸不遜な言い分。
我が物顔で母なる星を好き勝手にしている地球人らしい考え方です。

いつになるかわかりませんが異星人との遭遇を果たした時に、

「こいつら最悪」

と思われないように謙虚さと思いやりを地球人は学ぶべきでしょう。

……あ、私も地球人でした。


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