はてしない石の物語#67~猫のちょいちょい「自分を消した石たち・その後」~
『はてしない石の物語#60~自分を消した石たち~』で、長女が旅先で手に入れた石たちの話をお伝えしました。ひとまとめにして砂の中に埋められていたために、自分を消してしまったと・・・
そのお話がこちら。
実はすべての石を見ていただいたわけではなく、いくつか見ていただき「これからは長女が部屋に並べて飾ることにしよう」となりました。
長女が帰省を終えて間もなく帰る、となった時、我が家のネコちゃんがその中のひとつをちょいちょいしてはじき出しました。それを見た長女が「これは置いていくからK先生に見てもらって」と言うので、石の勉強会の時に持っていきました。
それがこちらの小石。
この小さな石を手にした時、先生が最初におっしゃったのは「おじいちゃんのエネルギー」でした。「おじいちゃんですか!?」と意外な言葉に驚いたものの、先生には石が人のイメージで見えるようで、きっと高齢の男性のイメージだったのでしょう。しばらくまた小石を見ていて「犬・・・」と一言。そして「犬が好きなのかな」とおっしゃった後、「猫、うさぎ・・・」とつぶやいた後「とにかくすごく動物が好きらしい」とのことでした。
「我が家にいるネコちゃんの首輪につけたらいいでしょうか?」との質問には「いや、眺めているのが好きらしい。見えるところに置いてあげて」とのこと。「動物好きのエネルギーに反応して、ネコちゃんがちょいちょいしたのでしょうか?」と聞いたところ「そうだと思うよ」とのことでした。
そんなわけで、この小石だけは我が家に残り、ネコちゃんも眺められるし、庭に来る鳥も見られる場所に置いてあります。「動物好きな石」というのもあるのですね。それはそうですよね。「好きなものがある」ってすごいことなんですね。だってこの石は「好きなもの」があったから自分を消さずに済んだのだと思うのです。「ああ、良かったね」という気持ちでいっぱいになります。同時に、私たち人も「好き」は自分を救ってくれるということを忘れずにいられたらいいな、と思うし、「それぞれの好き」を認め合える寛大な温かな世の中や社会になるといいな、と心から思います。
これからは思う存分に動物を眺めて過ごしてね。
いろいろ悩みを抱えた子どもたちと話をする機会があるのですが、「推し」があることで救われている子がとても多いことを実感しています。そう「好きなことがある」ことは無条件で喜びであり、人生にとって大切なことなんですね。この小さな小さな(2センチほどの)「おじいちゃんの小石」からもそのことを学ばせていただきました。
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