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杉田庄一物語_杉田庄一の生涯についての研究

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杉田庄一は世界のエースパイロットの1人としてスミソニアン博物館に写真展示されていますが、その生涯はあまり知られていません。生誕百年を記念し、杉田の生涯を多くの記録から追っていき、… もっと読む
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記事一覧

杉田庄一物語 その43 第五部「最前線基地ブイン」 十一月攻防

 十一月二日、前日に少佐になったばかりの小福田を指揮官に九機で増援輸送部隊の護衛任務に出…

Stonefield
15時間前

杉田庄一物語 その42 第五部「最前線基地ブイン」 編隊空戦

 十一月一日、陸軍と海軍の下士官兵制度統一が行われ呼称が変わることになる。海軍では、四等…

Stonefield
1日前
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杉田庄一物語 その41 第五部「最前線基地ブイン」 南太平洋沖海戦

 兵数で上回っていた日本陸海軍のガダルカナル島上陸隊は、米軍が陥っていた「十月の危機」を…

Stonefield
2日前

杉田庄一物語その40 第五部「最前線基地ブイン」 日米航空機の比較

 米軍が十月危機にある一方、日本側では米軍が危機にあるとは知らず、前述のようにたびたび爆…

Stonefield
3日前
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杉田庄一物語その39 第五部「最前線基地ブイン」米軍、「十月危機」

 十月十四日、六空はブイン基地から船団上空哨戒任務に一直(四時四十分〜七時十五分)と四直…

Stonefield
5日前

杉田庄一物語その38 第五部「最前線基地ブイン」ベテランの苦悩・若手のあせり

 士気の高い若手に比して、ベテランたちは疲れていた。島川正明一飛は一年早く戦場に出たので…

Stonefield
7日前

杉田庄一物語その37 第五部「最前線基地ブイン」小福田飛行隊長と宮野分隊長

 基地の周りに監視情報網も設置されておらず、敵襲には応急で設置した望楼からの見張りだけで対処するしかなく、それも上空にやってきてようやく敵襲に気付く程度のものだった。  しかし、毎日必ずB17爆撃機による爆撃が不定期な時間にあった。そして音のする爆弾(音響爆弾)を落としていく。それも時限爆弾になっていて、いつ爆発するかわからないので、常に緊張感と不安を強いられることになる。  『指揮官空戦記』(小福田皓文、光人社)に次のような記述がある。 「夜になると、今度は敵の爆撃機が八

杉田庄一物語その36 第五部「最前線基地ブイン」ヘンダーソン基地艦砲射撃、六空ブ…

 十月十三日、米軍の増援部隊がガダルカナル島に着く。その夜、第三戦隊の戦艦「金剛」、「榛…

Stonefield
8日前

杉田庄一物語その35 第四部「ガダルカナル島攻防戦」補給戦になったガダルカナル島…

 ガダルカナル島の戦線では、日本軍米軍ともに激しい戦いをしていたが、両軍とも戦うための補…

Stonefield
13日前
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杉田庄一物語その34 第四部「ガダルカナル島攻防戦」ブカ基地進出、サボ島沖海戦

 十月九日、ソロモン方面航空戦に対する戦線立て直しのため、前線各地の基地航空部隊の兵力配…

Stonefield
2週間前

杉田庄一物語その33 第四部「ガダルカナル島攻防戦」六空主力隊合流

 十月七日、空母「瑞鳳」に便乗していた六空主力隊が、カビエン北方百五十浬から発艦しラバウ…

Stonefield
2週間前
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杉田庄一物語その32 第四部「ガダルカナル島攻防戦」ガダルカナル島航空戦

 九月二十七日、二十八日と一式陸攻と零戦による戦爆連合によるガダルカナル島空襲が行われる…

Stonefield
2週間前

杉田庄一物語その31第四部「ガダルカナル島攻防戦」 米軍司令官ニミッツ前線視察

 米軍がとった反攻は、米陸軍大将マッカーサーが指揮をとる「カートホイール作戦」と太平洋艦…

Stonefield
2週間前

杉田庄一物語その30 第三部「ミッドウェイ海戦」 杉田初出撃

 九月十三日、六空戦闘行動調書に初めて杉田が登場する。任務はラバウル上空哨戒である。まだ訓練をかねた出撃なので、ガダルカナル島遠征作戦には連れて行ってもらえない。  午前九時に発進し、十一時三十分に帰着している。「上空哨戒スルモ敵ヲ見ズ」と記録されている。編成は、第一小隊一番機 神田佐治一飛、二番機福田一博三飛曹、三番機杉田庄一二飛、第二小隊一番機小林勇一一飛、二番機木股茂一飛、三番機加藤好一郎二飛だった。国立公文書館アジア歴史資料センター「六空戦闘行動調書」には次のように